long dream@
□飛影最強説
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「ん?なんだあのものものしい扉は!」
桑原が選んだ道を進み、5人は竜の彫刻があしらわれた部屋の前に来た。
ゴゴゴゴゴ…
途端、ひとりでに開く扉。
「調子に乗るのもここまでだ。お前らの悪あがきに朱雀様はひどくお怒りだぞ。この青龍が直々にお前らを殺してやろう」
中にいたのは、青い肌をした妖怪。
「こいつも四聖獣のメンバーなの?見た目の凄味に欠けるっていうか…弱そうじゃない?」
青龍がただの中年のオッサンにしか見えなかった未来は、仲間うちにだけ聞こえる小声で言った。
「いや、青龍からは今まで以上の強い霊気を感じる」
「びゃ、白虎より上だっていうの!?あんな大きくて強かった白虎より…」
蔵馬の言葉に、未来は驚きを隠せない。
「てかさ、よく霊気だとか妖気だとか分かるよね、みんな。ほんとに“気”とか存在するんだね〜」
飛影はそう言った未来を見て口を開きかけた。
「お前も…」
だが言い終わる前に。
ズルズル…
引きずるような音が聞こえ、皆の注意がそれに向く。
「た、助けてくれ〜」
全身にやけどをおい、傷だらけの白虎が部屋に入ってきた。
「い、生きてやがったのか」
「信じられねータフさだな」
不死身の白虎に度肝をぬかれる桑原と幽助。
「蔵馬…青龍は霊気だけじゃなくタフさも白虎より上なのかな?」
開いた口がふさがらない未来が蔵馬に尋ねる。
「…それに関してはオレも自信がないな」
恐るべし白虎、である。
「頼む妖気を少しわけてくれ…。その借りはキズが回復したら必ず…」
「わざわざ生き恥をさらしにきおって。もう貴様は目障りだ」
懇願する白虎に冷たく言い放った青龍。
「くらえ!魔闘凍霊拳!」
「ぐああああ!」
青龍は一瞬で白虎を凍らすと、蹴りをいれその体をバラバラにした。