long dream@
□飛影最強説
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白虎を倒した一行は、多数の扉が立ち並ぶ部屋に来ていた。
幽助は桑原の方を見、
「どの道行けばいいんだ?」
さも桑原に聞くのが当然というように尋ねる。
「う〜む。右から2番目だな!」
「なんで分かるの!?」
さっぱり分からない未来である。
「こー見えても迷路や罠の回避はオレの十八番だぜ」
「桑ちゃんのカンってそんなに当たるんだ!」
霊剣以外にも桑原に特技があったことに未来は驚く。
「よっしゃ じゃ行こーぜ」
「本当に大丈夫なんだろうな」
幽助が進もうとするが、イマイチ信じられない飛影。
「まあここは信じるしかないよ!」
自分に言い聞かせる意味も込めて言った未来だった。
・・・・
「奴らの中によほど霊感の鋭い奴がいるようですな」
「ああ。罠のない最短の道を選び我々のもとに向かってきている」
水晶玉で5人の姿を見ていた青龍と朱雀。
「あの女…」
「え?」
「青龍、お前は感じないのか?あの女から水晶玉を通してでも伝わってくる“気”を」
「確かに異質な気を感じていましたが…しかしあの女にはなんの霊力もないようですし、気にする必要はないのでは?」
「オレもそう思っていた。だがあの女の発する気がこの城に入ってからだんだんと変化してきている」
朱雀は口元に手を当て、考えこむようにして淡々と述べる。
「おそらく玄武や白虎、そしてあいつら4人の強い妖気や霊気にふれたせいだろう。それがどういう意味を持つかはオレにも分からんがな…」
「まあ私が今から5人全員殺してきますから、安心して下さい朱雀様」
青龍は朱雀に敬礼し、ひとり部屋を出て行った。