long dream@


□地獄の部屋
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「なに!?」


意表を突かれた白虎。


桑原は霊剣を棒がわりにして飛距離をのばし、白虎がいる足場まで勢いよく跳んできた。


「ただやられるワケにはいかねえ、テメーも道連れだ!オレと一緒に地獄におちろ!」



ドボオオォン…

桑原は殴った白虎と共に濃獄酸の中へ落ちていった。



「桑原アーーッ!ちっちくしょう…!くわばら…死んだら…死んだら元も子もねーじゃねーかよ…!」


ガク、と膝を曲げ、地面に手をつく幽助。


「いや待てあそこを見ろ!」


飛影が指差した先には…



「早く助けてくれ〜」



サラシが足場に引っ掛かて、生きた桑原の姿があった。


「く…桑原〜!」


一目散に桑原のところへ行く幽助に、飛影も続く。





「あ…あのお〜」


残った蔵馬に、未来は恐る恐る声をかける。


「手を貸そうか」


未来の言わんとすることがわかった蔵馬だ。


「本っ当〜に申し訳ないんだけど向こうまで連れていってくれませんか…?」


未来には足場をつたって跳んでいくことなど出来ない。


「いいよ。のって」


そう言うとしゃがんだ蔵馬。


「ごめんね、重いよね!?」


申し訳なさでいっぱいになりながらも未来は蔵馬に背負われる。


「いきますよ」


蔵馬はひと一人おぶっているにもかかわらずスムーズに足場を跳び移っていく。


未来は跳ぶ度に蔵馬の背中で振動を感じながら、


(蔵馬って薔薇の香りがする…)


なんてことを考えていた。

 
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