long dream@


□地獄の部屋
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「どうした遅いな。怖じけづいたか」


「うるせーな今行くから待ってろボケ。そりゃ!」


白虎に対し強気な桑原が一番近くにあった足場へと降りる。


しかし。


「おお!?」


乗った途端崩れ落ちた足場。


なんとか桑原は壊れなかった部分につかまり助かった。


「やべーやべー。戦う前に死ぬとこだったぜ」


「桑原くん代わろうかー?」


「うるせー演出だ演出!」


幽助にキビしい言い訳をする桑原である。


「貴様に見せてやろう。オレ様の最大奥義をな。こおおおおお…かぁ!!」


白虎が口からエネルギーの塊のようなものを吐き出した。


「けっこんな玉、霊剣をバットにして打ち返してやるぜ」


「は!その球にさわるな!そこから逃げろ!とび移るんだー!」


「? なんだってんだ一体」


疑問に思いながらも、桑原は蔵馬の言葉に従う。


シュアアアア…と何かが溶かされる音が恐怖をあおる。


「な!?」


さっきまで桑原がいた足場は、球が当たると破壊され跡形もなくなっていた。


「見たかこれぞ鳴虎衝壊破!触れた物をチリと化す超振動の雄叫びよ。この技からは逃げるしか術がないぞ!」


そう言うと白虎はどんどん足場を壊していき、遂には桑原を孤立させた。


ほかの足場に桑原が移ることは、距離的に不可能だ。


「ふっふっふ…死ね!」


桑原に向かって白虎は鳴虎衝壊破を放つ。


「うおおおおおーっ」


届きそうもない足場へ跳ぼうとする桑原。


「あいつ…死ぬ気か」


飛影が目を見開く。


「桑原ーー!!」


幽助の叫びが哀しく響いた。
 
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