long dream@


□裏切りの門
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一時間後。

幽助、桑原、未来の三人は四聖獣のアジトである迷宮城を目前としていた。



「へ〜。オレが一度死んだ時と状況が似てンな」


「その一度死んだって話、ほんとにほんとなの?この世界はなんでもアリなんだね…」


迷宮城に着くまでに、三人は自己紹介も兼ねてお互いのことについて話していた。


幽助は未来に四聖獣のことや、霊界探偵になった経緯について説明した。


桑原は自分のケンカの日々や、愛猫である永吉のことなど。


今はちょうど未来が、自分が異世界トリップする直前に起こった出来事を述べたところだ。



「ケケケケ」
「くせー。くせーぞ」
「ひひひ。人間のにおいだ」


気づけば腐餓鬼に囲まれていた三人。


「また変なのがでてきた〜」
「くそ!大量だな」
「このままじゃやられちまう!」


幽助と桑原は未来をかばいながら戦うが、腐餓鬼の数の多さに苦戦を強いられる。



そのとき。



「おい!こんな奴等にてこずってる様じゃ城に入ることすらできないぞ!」



突然現れた二人組が簡単に大勢の腐餓鬼を片付けてしまった。


(これと似たような光景を一時間前にも見たような…)


未来はデジャヴ感に襲われる。


「く、蔵馬と飛影じゃねーか!なんでおめーら!?」


二人の顔を確認した幽助が叫ぶ。


「いわゆる社会復帰のための奉仕活動ってとこかな。君達に協力することで免罪も可能ということになっている」


「そっか!コエンマもイキな事してくれるじゃねーか」



(なんかよくわかんないけど、とにかくこの人達も一緒に四聖獣を倒してくれるみたい)


未来は幽助らの会話を聞いて思った。



「紹介すんぜ!蔵馬と飛影だ」


「よろしく」


幽助に紹介された蔵馬が答える。


「桑原和真だ。よろしくな」


「永瀬未来です。戦いはできないんですけど邪魔にならないようにするので、よろしく…」


先程蔵馬と飛影の強さを見せつけられ、なんの戦力にもならない自分が場違いに思えた未来は控えめに挨拶した。


「未来さんは異世界から来たんすよね!」


「うん。自分でも信じられないけどね」


「で、皿屋敷にいると危険だっつーんでここに連れてきたんだよな。ま、詳しい話は後だ!」


幽助が話を切り上げ、一同は迷宮城の入口へ向かった。


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