long dreamA


□莫逆盟友
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休憩時間は長いので、一旦次の試合のことを考えるのを中断した浦飯チームの面々は、それぞれ自由に過ごし始める。


幽助は飛影の隣に寝転がり、蔵馬は読書、未来とコエンマは二人で雑談といった具合だ。


「コエンマ様はいつも霊界でどんな仕事をしてるんですか?」


「そりゃあものっっすごく忙しいぞ。霊界トップのワシを頼る者が多すぎるからな…」


話を盛るコエンマ。


「?…なんか地響きがしません?」


ドシーン、ドシーンとこちらに近づいてくる音に反応し、未来が言う。


熟睡していた幽助もただならぬ気配を感じとび起きた。


蔵馬もパタンと本を閉じる。


「戸愚呂…!」


戸愚呂弟が担いでいる巨大なモノに、彼の強さを感じ唖然とする未来。


「お〜っと戸愚呂選手、前の闘技場から石盤のリングを運んできたようです!」


試合中でないにもかかわらず、実況したのは小兎だ。


「あれ!?一緒に運ばれているのは桑原選手ではありませんか!?」


目を疑う小兎。ならびに浦飯チーム。


「く、桑ちゃんん!?」


with戸愚呂というまさかの桑原の帰還方法に、未来たちは大口を開けて驚く。


戸愚呂が持ってきたリングを地上におろせば、ズシーンとさらに大きな地響きが轟いた。


「前の闘技場のリングの上でこいつが気絶していた」


戸愚呂弟は気絶した桑原の体を幽助に投げつけると、背を向けて去っていった。


「オイ起きろ桑原!」


「…ん?」


幽助が桑原を激しく揺すると、彼は意識を取り戻した。


辺りを見回し、決勝戦が行われる闘技場にいると理解する。


「桑ちゃんおかえり!大丈夫?前の闘技場にとばされちゃってたの?」


「ああ。裏御伽戦の時もそうでリングの上に落下したんだが…今回は打ちどころが悪くて気絶しちまってたみたいだな…」


未来に問われた桑原が答える。


「つーかなんであの色男が持ってた布がオレらの部屋にあったんだ?」


「あー…迷惑かけてごめんね。桑ちゃんの試しの剣をもらった時に一緒に受け取っててさ…」


責任を感じ申し訳なく、ポリポリと頭をかく未来。


「とにかく、桑原くんが無事戻ってきてよかったよ」


「あれ!?蔵馬血だらけじゃねーか!どうした!? 」


桑原は血が乾いて茶色くなった蔵馬のチャイナ服を指し、すっとんきょうな声をあげる。


「もうね、蔵馬と飛影の試合は終わったんだよ」


「なにィィ!?」


未来が教えると、自分がいない間に試合が進行していたと知りショックを受ける桑原。


「ってことはオレ、帰ってきたと思ったらすぐ次の試合出んのか!?」


そういうコト、とうなずく幽助、蔵馬、未来の三人。


「いや〜よかったよかった!桑原、よく戻ってきた!恩にきるぞ!」


「…んで、なんでコイツがこの場にいて、しかも異常にテンションがたけーんだ」


戦う必要がなくなり喜ぶコエンマを、事情を知らない桑原は訝しむ。


「…んで、なんでコイツは寝てんだ」


一人だけ平和に寝ている飛影をジロリと桑原は見下ろす。


あまりにも疑問点が多すぎるため、蔵馬にこれまでの経緯の説明を求める桑原なのであった。


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