long dreamA


□美しい魔闘家鈴木
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「ところで未来、美しいとは私達のためにある言葉だと思わないかい?老人の姿では君に告白できずもどかしい思いをしたが、やっと堂々と愛を語ることができる…」


美しい魔闘家鈴木がくるっと、彼いわく華麗なターンで未来の方に体を向け、彼女に話しかけた。


「未来の私のチームへの潜入が決まった時、私は思った。これは運命だと。愛の引力が美しい者同士を結びつけたのだ!運命には逆らえない…」


「え、ちょ、ヤメテー…」


大人数の目の前でされた身の毛もよだつ告白に、未来をものすごい寒気が襲い、小声で呟く。


蔵馬も飛影も、露骨に嫌そうな顔をした。


「未来、君は実に美しい!私の次に!」


結局自分が一番美しいんかい、と観客一同や浦飯チームの皆も脱力する。


「未来は世界で二番目の美しさを誇る!トップの私とツーの君、こんなに似合いのカップルはいないだろう?」


ニヤリと鈴木に微笑みかけられた未来の顔は引きつっている。


「フザけんなァ!お前より未来ちゃんの方が、1000倍は美しいわ!」


さすが漢・桑原。


好きな人が一番と言えよ!と思った彼は鈴木に噛みつく。


「私はいつも自分に正直でありたい。よって私が一番という真実は否定できない。ただ、お前が私より1000倍醜いという事実は認めよう」


「ンだとぉ!?」


超失礼な鈴木の発言に、頭に血がのぼる桑原。


「失礼だよ、訂正して!」


「ああ、私は本当に美しい…美しすぎる!」


未来の言葉が耳に入っていないのか、鈴木はうっとりと自己陶酔している。


「馬鹿げたことをぬけぬけと」


「見てるこっちが恥ずかしい」


飛影も蔵馬も、冷ややかな視線を鈴木におくる。


「美にこだわるくせに素顔を隠すのが分からないね。そんなに顔に自信がないのかい?」


こんな馬鹿を相手にするのもアホらしいという無表情で幻海が問う。


「巨大な伝説は永遠に残る。その伝説に必要のないものが素顔だ」


鈴木は自信たっぷりに言う。


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