long dreamA


□すれ違い
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「あ、幽助!おかえり!」


気を失っている酎を連れた幽助が戻ってきて、未来が声をかける。


「黒メガネたちとは何か話してきたのか」


飛影が幽助に問う。


「決勝でぜってーぶっつぶすって言ってやった。ったくアイツらふざけたマネしやがって」


幽助はまだ怒りが冷めていないようだ。


「未来〜お疲れ!」


「わっ」


突然背後から何者かに抱きつかれた未来は驚く。


「ぼたん!それに螢子たちまで!オメーら来てたのかよ!」


幽助が驚きで大口を開けて叫ぶ。


「螢子ちゃんは幽助と喋っといで〜」


「な、そんな必要ありませんよ!」


なんだかんだ、ぼたんに背中を押された螢子と幽助は闘技場から出ていった。


「雪菜さあん!」


相変わらず雪菜にメロメロの桑原である。


「未来さん、お久しぶりです。また会いたいと思っていました!別荘での件は、本当にありがとうございました」


雪菜が桑原に微笑んだ後、未来に駆け寄りペコリと頭を下げる。


「私も雪菜ちゃんにまた会いたかった!氷河の国から出てこれたんだね〜」


未来も雪菜との再会を喜ぶ。


「はい。兄を探すために、期限つきで人間界に滞在することを許されたんです」


雪菜の言葉を聞いた瞬間、ピクッと反応した飛影。


「何かてががりはないの?」


「ないんです。私は兄の顔も知らないので…」


「オレも協力しますよ、雪菜さん!」


肩を落とす雪菜に、桑原が任せてください!と自分の胸を叩く。


「それにしても、未来がゲームに参加させられてハラハラしたよ」


「ホント」


しみじみと言ったぼたんと、煙草をふかしながらうなずく静流。


「未来ちゃんっていうのよね!はじめまして!幽助の母の温子よ」


黒髪のロングヘアの女性が、未来の手をとった。


「はじめまして。って、幽助のお母さん!?めちゃくちゃ若いですね…!」


中学生の母親とは思えない外見の温子を、未来はまじまじと見つめた。


「ちょっと〜おだてても何も出ないわよ!」


そう言いながらも未来に缶ビールを押しつけ、かなり嬉しそうな温子である。


プレゼントされた?ビールをどうすればいいか分からず、とりあえず手に持っている未来。


その未来を、ちょんちょんと鈴駒がつついた。


「オイラたちはもうホテルの自分たちの部屋に帰るね!」


酎を背負う陣と凍矢、鈴駒が去ろうとする。


「オレたちも部屋に帰りますか」


「そうだね。鈴駒たち、途中まで一緒に帰ろうよ」


蔵馬に同意し、未来が鈴駒たちを誘って皆でホテルを目指すこととなった。


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