long dream@
□目覚め
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どれくらい時間が経っただろう。
延々と出現する養殖人間たちを倒していく桑原らの様子を、未来は少し離れた所から見守っていた。
(私も何か協力できることがあったらいいのにな…)
何も出来ない自分がもどかしい未来。
(こう…かめはめ波とか出ないかな〜)
小学生男子のごとくおなじみの構えをとってみるが、もちろん何も出るわけがない。
(未来、おめえなら出来るはずだ…!)
某主人公が自分の師匠という妄想に入る。
(気を…開放しろー!!)
ボンッ
未来の手の平に浮かんだ小さなエネルギーの塊。
「うっそ…ほんとに出ちゃった…。みんなー!見て見てー!」
未来の声に振り向く3人。
「未来ちゃん!?なんだあの玉は!?」
自分の見間違いかと目を擦る桑原。
「未来の持っていた能力がこの世界に来たことによって開花したようですね」
「蔵馬やはりお前も気付いていたか。あいつの異質な気が変化していっていたことに」
さして驚かない蔵馬と飛影である。
「未来ちゃんの気が変化してた!?」
未来の“異質な気”すら感じとれない桑原はさっぱりワケがわからない。
「君と幽助は霊気をあやつるようになって日が浅いから気付かなかったんだろう。慣れたらすぐわかるよ」
ローズウィップで養殖人間を倒しながら蔵馬が言った。
「これ、今から養殖人間にぶつけるからー!みんなよけてねー!」
3人に聞こえるよう大声で言った未来。
エネルギー弾を敵に向かって発射させた。
養殖人間のひとりに命中するエネルギー弾。
しかし、全員にとって予想外のことが起こった。