near but…
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私は中学3年の春に父の仕事の関係で東京へ引っ越してきた。
今まで住んでいた場所は田舎だったから都会に馴染めるかどうか凄く不安で学校に行くことがかなり憂鬱だった。
母「涼!お隣さんに挨拶して来なさい!」
『なんで私が行かなきゃ行けないの!』
母「部屋の整理が終わんないのよ。暇だったらそれ位しなさい!」
『わかったよ…』
今時お隣さんに挨拶とかしないでしょ普通…
でも行かないと後が怖いからな…
はあ…行くしかないのか
ピンポーン
「はーい」
『すみません。今日隣に引っ越してきた真宮です。』
「あら!わざわざ挨拶しに来てくれたんですか!」
『はい。あっこれつまらないものですけれども…』
「お菓子?ありがとうございます。そうだ!お茶入れますからこれ一緒に食べません?」
『えっ?いいですよそんな…』
「遠慮なさらずにどうぞ!」
『はあ…』
私は半ば無理やり家に入れられた
「いま何歳なんですか?」
『14です』
「ってことは中3?」
『はい。』
「ウチのコのひとつ年上だわ」
『子供がいるんですか?』
「ええ、あなたのひとつ年下の息子がね。そろそろ帰ってくる頃だと思うんだけど…」
「ただいまー」