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□第3話
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あれからカードは捕まえられず帰ってきた椿たちは、
桜の部屋に集まって話し合っていた。



「結局捕まえられなかったーー」


「"きゃぁぁぁああ!"」


「けーろーちゃんー?」


「あははははは;;」



ケルベロスは桜が吹っ飛んだときのコマを見て桜に睨まれ、冷や汗を流した。



「ひどーーい!!」


「すまんすまん;;あんまり見事な飛びっぷりやさかい
でもわいちゃんと止めてんで?」


「"あ、あかん!『翔』には...!"」


「ほらな!?」


『あぁ。いってたぞ?はやとちりすぎんだよさくらは』


「あぅーー」



撮られてるケルベロスの映像を見せて証明し、
椿はそのことに頷きため息まじりにいったら
図星をつかれたのか桜はちょっとしょんぼりいた。



「『翔』のカードには『風』は効かん。『翔』は『風』の属性やからな。」


「ほえ?今までのカードは全部最初の『風』のカードで捕まえたんだよ?」


「『風』のカードはもともとおとなしゅうて争いごとは嫌いや。
捕まえるんも苦労せんかったやろ?」


『....っていうか自分で本の中に入ってったよな;;』



自分からカードとなって戻った『風』を思い出し苦笑した。



「カードにもいろいろあるんや。

おとなしいやつ、暴れもんなやつ、気難しいやつ、強いやつ、弱いやつ。

『風』はもともと一番友好的なカードやし、もう一枚の『樹』もそうや。」


「『跳』は?巨大化して襲ってきたよ?」


「こいつは好戦的やけど....頭が悪い。」



ズザァーーーーッ!!



頭が悪いと聞いてふたりでずっこけた。いろんなカードがいる中で
そんなやつもいるのかとなかなか個性派ぞろいだと頭をかかえたふたりだった。



「あの『翔』も暴れものなの?」


「いや、そんなことない。『風』のカードと同じくらいおとなしいやつや。」


「ほえ?じゃぁどうして?」


「わからん!!」


『...。(『風』と同じくらいおとなしいはずの『翔』が暴れてる。
なにか理由があるのか?)』



ドンッ!と効果音が付くぐらいに腕組みをするケルベロスを他所に、
椿は顎に手をあてなにか考えている。



「占いしてみようにもカード三枚しかないとさすがに無理やしな...。」


「『占い?』」


「『クロウカード』は占いもできるんや。」



へぇーと声を漏らした椿とキランッと目を輝かせた桜。



「このカード創った『クロウ・リード』は魔術師としてだけでなく
占い師としても有名なやつやったさかい。」


「じゃ、恋占いとかできる!?」


「この世にひとつしかない『クロウカード』でなんで恋占い...;;」


『いっきに希少価値薄れたな;;』



うきうきしたようにいった桜にケルベロスと椿は苦笑し呆れた。



「わたしにとっては大事なことなんだもん!あぁー雪兎さんーvv」


「雪兎ってさくらがいうとった桃矢にーちゃんの友だちか、」


『そういやケロちゃんは会ったことないよな。』


「会おうにもこれ会えるかいっちゅねん」


『それもそうだな。』



ハートが周りに飛んでるかのように枕を抱きしめ
完全に自分の世界にトリップしてしまった桜を横目にしゃべるふたりなのだった。



「はぅー雪兎さんーvV」


『はぁ..、ん?うわっ!もうこんな時間じゃねーか!
おい!さくらもどってこい!もう寝るぞ!』


「んーー..わっ!ほんとだ!」


『俺明日も朝練だから、遅刻すんなよ!』


「だ、大丈夫だもん!」


『あははっおやすみ。』


「「おやすみ。」」



すっかり話し込んでいた椿は時計が深夜を回っているのに気づき
自分の世界にトリップしてしまった桜を起こし自分の部屋へと戻っていった。
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