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□第3話
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---夜
『コソッ)さくらいくぞ、』
「コソッ)うん。」
あれから時間が過ぎ椿たちは、桃矢たちが休んだのを確認したあと、桜の部屋の窓から外へと出て知世と待ち合わせをした学校へと急いだ。
「知世ちゃん!ごめんね またせて!」
『わりぃ』
「いいえ、ちょうどいまきたところですわ。」
ダッシュで学校まできた椿たちは、すでに来ていた知世に駆け寄った。そこには複数人のレディーススーツを着た女性たちもいた。
「お嬢様、では...」
「はい。ご連絡したら迎えにきてくださいな」
ゾロゾロ...ペコッ
女性たちは知世に一声かけると椿たちにお辞儀をして車に乗って帰っていった。
「こんばんは」
「よーー」
知世の声に今まで桜の後ろで隠れていたケルベロスがひょこっと顔をだした。
「あの人たち知世ちゃんのボディーガードさんだよね!?」
「夜出るときはご一緒しないと母が心配するんです。」
知世の家では夜遅くなったりすると必ずボディーガードが迎えに来てくれるらしい。ボディーガードが全て女性というのは知世の母の策略だそうだが、どういう意味なのかはご想像におまかせします。(笑)
「すっごぉーい!ボディーガードがいる小学生なんてあんまりいないよー!?」
『それをいうなら...』
「あら、魔法が使える小学生もあまりいらっしゃいませんわ。」
『(だろうな..;;)』
にっこり笑顔で答える知世に椿はやっぱりな...と確信していたことに苦笑いを浮かべた。