MAIN
□第3話
6ページ/8ページ
夜--
「今日の衣装は、鳥さん捕獲に合わせて羽をイメージしてみました。
ケロちゃんもおそろいで。」
「わーい!」
昨日のリベンジにきた椿たちは、いつも通り知世お手製の服に着替えていた。
今回はケルベロスの分も用意されており、ケルベロスは嬉しそうにしている。
「椿くんにもありますのに。」
『あー、いや、俺はいいんだ。あはは;;』
残念そうに頬に手を当て眉を下げて言った知世に、椿は苦笑いするしかなかった。
「しかし、大丈夫なんか?椿、さくら。
手持ちのカード三枚やと『翔』を捕まえる魔法にはならんで?」
『うまくいくかなんてわかんねぇけど、
やってみるっきゃないっしょ!なぁ、さくら!』
「うん!絶対大丈夫だよ!」
心配そうに言うケルベロスにこたえ、互いに笑い合ったときだった..
ゴォオオオオオオ!!
「来た!」
そこに昨日の鳥が現れた。
「きゃぁぁあああ!!」
風が吹き荒れ飛ばされてしまった桜。
「さくらちゃん!」
『さくらッ!!...樹々よ!緑に覆い茂りかの者を助けよ!..『樹』!!』
ドサッ..
「ナイスや椿!」
「ありがとう!」
椿は『樹』で受け止めそのまま桜を下におろした。
『さくら、ここからは頼むぞ。』
「うん、わかった!」
パチンッ!
目を合わせ頷きあった二人はハイタッチをかわした。
「『跳』!」
ぎゅっ...
「こわがらなくていいの、ね?」
桜は『翔』に飛びつき、ぎゅっと抱きしめ優しく声をかける。
ピルルル...
「やっぱり、怪我してたのね..」
すると、あばれていた『翔』はおとなしくなり桜は、『翔』の右足の怪我に気づき杖をあてると『翔』は光を放ち小さくなった。
シュウーー...ぱふん!
『さくら!』
『樹』の上に落ちてきた桜に駆け寄った椿は
桜に擦り寄っている『翔』をみて微笑み頭をなでた。
『よかった..。もう大丈夫だからな。』
ピルルル..
"ありがとう"
気持ち良さそうに目を閉じた『翔』は、椿の手に擦り寄ったあとカードに戻っていった。