短編

□職業体験
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「キャアーーーーっ!おにいさん!おままごとしてぇーー」

「ちーがーうーっ!わたしとするのぉー」

「わたしとだよぉーー」


勇馬「……これ…どうしよう」



2組。



勇馬、融、煉人、悠里、結良の5人組が教室へと入った瞬間。


子供たちは大はしゃぎ。


女の子は、勇馬や煉人の元へ行くし


男の子たちは自分とさほど変わらないような年頃の悠里の元へ、


融、結良は先生達から褒められる始末だった。



特に勇馬はとてもかっこいいからなのか…




「わたしとーーー!」「ちがうわたしとだよーー」

「なにいってるの!私とするのー!」


と、女の子たちが次々と群がり

勇馬の奪い合いみたいなのが始まった。


が、当然まだ幼い子供たちの力。


あまり痛くもないが…

やはり…五月蠅い。


どうにかしようと試みるが…

無理そうだ…


勇馬(煉人君も同じ目に遭ってるしなー)


といっても煉人は召使。


そこは冷静だ。


群がってくる子にも平等に。


煉人「あー、みんな喧嘩しないで。
みんなで一緒におままごとしようよ。ね?」

と優しい言葉を掛ける。

だが勇馬には恥ずかしすぎてどうしてもそんな言葉がかけられない。

これがもっと女子高生とかだったらなぁ…


子供にはどうしても苦手な勇馬は頭をひねるばかりだ。

ただ苦笑を交えて奪い合いを見ているしかない。


煉人「勇馬ー…大丈夫?」


おままごと中の煉人が心配そうに声を掛けてくる


勇馬「…うん。気持ちは嬉しいよ…」



結構疲れる職業体験をした勇馬でした。
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