tennis

□my dear…
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***

君と一緒に行けたらって、ずっと思ってた。

君の心にずっと近づきたかった。

君の心の中の真実を知りたかったんだ。


もしも君が、たった一言言ってくれたら、僕は地獄に堕ちたって構わなかったんだよ…



僕は…ずるいね。

自分の気持ちは言わないで、君の気持ちを確かめようとしてた。















でもね、英二…いつだって、先に目を逸らすのは君の方。

いつも、確かに繋いだはずの手をいつの間にか君が放す。

だから、口にしたのは僕だけど本当は、『さよなら』を先に言ったのは君なんだよ。



だから僕は、君が僕から離れたいのだと思って、言えなかったんだ。












君のことが好きだって。








あの笑顔が好きで。

僕には時に少し眩しすぎたけれど…

君は、僕の太陽だった。








あの夏の日、僕は君に引き止めてほしかったんだ。


何度も何度も振り返ったよ。



この手を放さないでって、
視線を逸らさないでって、
祈るように願った。









それは叶わなかったけれど。
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