もう一つの世界

□第二預言
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(――…ルークのヤツも俺達に協力してくれるらしいし…

とりあえずなんとかなりそうだな…)




ぼんやりと風に当たりながらレイクは煙草を深く吹かした。




(…でもルークとティアが疑似超振動を起こしたって事は…)




『やっぱり…ルークはあいつの…』





頭を整理しようと声を出した時、後ろからジェイドが声をかける。




「そんなに煙草を深く吹かしたら身体に悪いですよ」




『ほっとけー』




「口が寂しいなら…おや珍しい。
こんな所にバナナが落ちてますねー」




そう言ってジェイドは手に持っていたバナナの房を甲板に落とした。




『…おい眼鏡。
それは落ちてるんじゃなくて、明らかに今お前が落としたんだろうが。』




冷やかな視線をジェイドに向け、レイクは鼻で笑った。




「まぁそれは冗談として…」




ジェイドはそう言いながらレイクの隣に腰掛ける。



「貴方、ルークに会ってから随分と物思いに更けてるな〜と思いまして。
あとヤケにブツブツ言ってますよね。」



『…そうか?』



「ええ。」




この時、一瞬ドキッとした。


まさかそこまで気付かれてるとは思っていなかったからだ。



確かに独り言は何度かジェイドに突っ込まれたし、自分でも気付いていたが…




考え事をジェイドの見える範囲でしてはいない。




『…なんで俺が考え事してるって解った?』




ちょっと考えた後にジェイドは真面目な顔をして答えた。




「魔力です」





『……そうかそうか。

やっぱお前は陰険鬼畜眼鏡だな!ばかにしてんのか!!??』




レイクが憤慨するとジェイドは頭をポンポン叩きながら笑った。





そろそろルークの機嫌も直っているでしょう。




そう言って二人が艦内に入り、ルーク達が居る部屋に入ると同時に凄まじい警報音が鳴った。







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