もう一つの世界

□第十預言
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ケテルブルグ港からタルタロスに乗り込みローテルロー橋を目指す。



『…意外っと遠いんだよなぁ…グランコクマ。』



舵をとりながらそんなことをぼやいてみた。

が、実際遠い為誰も否定はしない。



『あ、ローテルロー橋見えた。降りるぞ』



レイクの掛け声で仲間はタルタロスを降り、テオルの森目指して歩き出す。






















『お、あったあった。テオルの森到着〜』



「元気だなぁ…」



ルークが呆れた様に話していると、剣を構えたマルクト兵がやってきた。



「何者だ!」



「私はマルクト帝国軍第三師団師団長ジェイド・カーティス大佐だ」




ジェイドが歩みながら兵に話しかけると、案の定兵はアクゼリュス消滅に巻き込まれたはずだと言う。


「ならば後ろに居るのは…」



『マルクト帝国軍第四師団師団長レイク・ミュレッジ大佐だ』





レイクもジェイドに遅れながら名乗る。




「大佐でしたらここを通せますが…」


兵が言うと仲間の不評な声が響く。


たとえダアトの方でも、罠かも知れないから断る。と兵は絶対に通さない。



それをみたジェイドが優しく声をかける。



「皆さんはここで待っていてください。
陛下にお会いできれば、すぐに交通許可を下さいます。」


「それまでここに置いてけぼりか。
まぁ仕方ないさ。」



それを聞いた仲間は渋々その場に留まる事にした。



『じゃぁ陛下によろしく』



「…なに馬鹿なこと言っているんですか。
貴方も行きますよ。」



仲間の輪に入りジェイドに手を振っていたレイクだったが、襟元を捕まれ、ズルズルと引きずられて行った。




『ぐ…ぐるじい…』



「ははははは…」




そんな二人を唖然と見ていた兵士だが、すぐさま我にかえり、二人を追って森の奥に消えてしまった。





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