遥かな軌跡
□第二羽
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太陽がジリジリと肌を焼く
見渡す限り砂砂砂。
砂漠とはこれほどまでに熱いものだっただろうか。
「あー…っつ…」
「もう、だらしないわね…」
大きな岩場の陰で大の字に延びるフィル
それを見て呆れるリフィルと困ったように微笑むコレット
クラトスは少し離れた場所で飲み物を用意している
「あついー!暑いじゃなくて熱いっ!」
「だか夜の砂漠は今とは想像もつかないほど寒く、昼夜の寒暖差が激しい。もう少しの辛抱だ
…それより、氷を頼む」
寝そべったまま腕を空にかざし、指先で六芒星を描く
金色の光が連なり完全な星を象ったとき、それは青い光へと変化し、巨大な氷の塊が空から降り注ぐ
直ぐ様同じように星を描くと、次は緑色の光となり一角を削り取り数個粒状へ変化させる
ふわりとその氷をクラトスが用意したカップに移し、残りの余分な塊をさらに細かい粒子状にし、風に舞わせる。
「これで多少は涼しくなったな」
「一時しのぎだがな」
「んだとー!」
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