混沌
□相思相愛好敵手
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「あ、あ、アンパーンチ!!」
「ちょ、まっ…バイバイキーン!」
今日も見事な吹っ飛びを見せるバイキン
しかしぶっ飛ばされたばされたバイキンも、ぶっ飛ばしたアンパンも様子がおかしい。
だがそんな事を微塵も感じない、無邪気な子供たちの歓声を受けながらアンパンはバイキンが飛んでいった方角へ飛び立つ
一方ぶっ飛ばされたバイキンは腰を擦りながらぶつぶつ文句を言っていた。
「酷いのだ…あいつ、本気で殴ってきたのだ…」
服についた枯れ葉や土をほろっていると、頭上から茶色いマントに身を包んだアンパンがやってきた。
「バイキン!大丈夫?ごめん、ごめんね!!」
「まったく…本気で殴ることないのだっ!
俺様なにも悪いことしてないのだ!」
そう。実はバイキンはなにもしていなかった。
ただ、アンパンと楽しくお喋りしていただけだ。(手を繋いで)
そこにたまたまカバオやウサコが通りかかり、バイキンが悪いことをしたと勘違いし(手を繋いでいるから)
アンパンを離せぇ!とバイキンに殴りかかり、二人を離し(手を繋いでいたから)
アンパンはその場をとりあえず納めるためバイキンをぶっ飛ばし(手を繋いでしまったので)
バイキンはマジ殴りされてぶっ飛ばされたのだ。(手を繋いだせいで)
「おい!()の中うるさいぞ!」
「ダメだよバイキン!地の文につっこんじゃ!
俺も思っていたけど!」