小部屋の片隅で

□灰になった君へ永遠の嘘を
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[あっけない]
あの日はそんな印象しか残らなかった。



共に喧嘩したり喜びあった君が、俺の大好きだった優しい微笑みを浮かべながら離れていく。




《スキ》



そんなこと、口が裂けても言えなかった。

言えるわけない。


だって君は俺たちを…俺を守るために一人で戦い、その命を散らしたんだ。


君を間接的にでも殺してしまった俺が、言えるわけないじゃないか



君の冷たい身体を見つけたとき、約束通り笑ったよ。


君が笑ってと言ったから。
泣かないでと言ったから。



ちゃんと笑ったよ。





上手く笑えてるだろ?





灰になった君へ
永遠の嘘を





君なんて大っ嫌い

だから…流れているこれは、涙じゃないよ。







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