世界という名の世界
□第三条
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「久しぶり。
双子の兄の顔を忘れたのか?」
…そういえば、俺の被験者には妹がいた。
それと同時に、双子の兄が居たとも言われている。
しかし、どの資料を見ても兄と思われる人物は存在しない。
家族構成は父、母、俺、妹
マルクトにある資料はそれだけを示しているし、それしかない。
だとしたら、
「おい!無視か!
お兄様の存在無視するような子に育てた覚えはありませんよ!?」
今現在、俺の目の前にいるコイツは誰だ?
…とりあえず今起きたことを思い返してみよう。
俺たちはジェイドを探してマルクトへ来ていた
しかしやはりジェイドは居らず、ピオニー陛下に挨拶していた。
昼食でも摂ろうと軍の食堂へ三人を案内したんだったよな
んでもって、それぞれが適当に食べ始めたときにコイツが現れて…俺の双子の兄だと
「おい!ガン無視するな!」
「…人違いじゃないですか?」
「俺と瓜二つな顔して何を抜かすんだこの子は」
「子、子、うるさいわ!だいたいあんた誰だよ!?」
「マジで忘れてるのか」
確かに俺と瓜二つな顔をしている
コイツも、「リクレイクス・レイシア」のレプリカ?
「まあ仕方がないか。
おまえレプリカだから知らないだろうし」
「なっ、なんで知って…」
「当たり前だろー俺マルクト軍人
可愛い可愛いレイク君の事ならなんでも知ってるよ〜ん♪」
俺含め、アニス・イオン・ルークが驚きの声をあげる
まさかマルクト軍人だったとは…知らなかった。
(レイク、こんな変なやつ居たのか?)
(さぁ…こんな変人一度見れば覚えるけど…
師団が違ったのかも)
(確かに所属しているとこ以外は変態だとしても表立たないとわからないもんね)
「コラァ!全部聞こえてんぞ!」
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