世界という名の世界

□第二条
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「悪かったなこっちまで来させて」



「全然気にすんなよ」



左隣で照れくさそうにルークがはにかむ


「ヘイお待ちどうさま。ウーロン茶と麦酒、枝豆と厚焼き卵とエビマヨだよ」



店主は迷うことなく俺の前にウーロン茶を置きルークに麦酒を渡す

今俺はルークを誘って酒屋に来ていた
ここはよく俺が利用する店で店主とも仲良くなった。

ちなみに席はカウンター
真正面には焼き鳥を焼く店主、後ろはボックス席が数個というこじんまりとした店

場所も少し見つけにくいところだか店はいつでも繁盛している



「それにしてもイオンのやつしばらく見ないうちに変わったな。
筋肉もついたし背も少し高くなってたし」



「去年あったときは昔のまんまだったのに一年で伸びたんだな。

でも俺もルークもそうだけど、グラデーションが見えるようになってきてたな」


俺は枝豆を食べながらルークの髪に触る
最後ににあったときよりも少し伸びていた



「お前は相変わらず髪長いのな。つーかなんでこんなに髪質いいんだよ。なんか手入れしてる?」



「んー……シャンプーとリンスしてるだけ」



「体質かな」


「たぶんね」



ルークは納得がいかないようで麦酒をごくごくと飲み続ける

今年21歳になった彼は酒を覚えたらしくよくバチカルにいたときもアッシュと飲み比べをしたとか

ちなみに勝負は全勝中らしい



俺は変わらず酒を飲めないのでウーロン茶でお付き合いとなる。



「にしても…ジェイド変わってないな」



「だろ?髪型どころかシワすら増えてないからな。
むしろ肌の色艶は昔よりいい。」




「あはは。そういえば手紙読めた大丈夫だったか?」



「ああ。なんとか読めたよ」



「うわーひでぇ」



そんなことを話していると俺はポケットに突っ込みっぱなしのあの手紙を思い出し取り出す


そしてそれをルークに手渡した。


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