世界という名の世界
□第一条ニ項
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ND2021 ローレライ教団 総本山 ダアト
僕は変わらずの執務に追われていた。
ただ以前とは雰囲気が違います。
預言から外れた世界
預言を詠んでほしいとくる信者がほとんどいなくなり、本当に巡礼に来る人しかいなくなった
そのためかダアトは静まりかえっている。
でも悪い静まりじゃなく、平和的な静まり…
大きく変わったことはアニスが導師守護役を辞任し、大詠師に昇格したこと。
「イオン様!稽古の時間ですよ!フローリアンも待ってますから急いでくださいね!」
「あ、はい!今行きます」
でも一番大きく変わったことは ────…
「やあ!はあ!てい!」
「イオン握りが甘い!それじゃ下から斬撃が来たら剣飛んじゃうよ!」
「は、はい!」
ガギィン、カキィィンと刃の交わる音が響く
晴れ渡る青空の下、僕はフローリアンに稽古を受けていた。
自分の身は自分で守る
あの旅は僕に色々なことを教えてくれた。
近くではアニスが笑いながら見ている
僕はそれだけで幸せ
「イオンつよくなったね」
「そ、そうですか?ありがとうございます。」
冷たい水を飲みながら僕は今日の日程をみていた。
と言っても、いつもと変わりのない平穏な日々だけど
「イオン様あてにお手紙来てますよ。後で読んでおいてくださいね」
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