もう一つの世界
□第九預言
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ダアトに入り教団に続く階段付近に差し掛かった時、不意にアニスがガイの近くに現れた。
ガイは声を上げながら華麗な身のこなしでアニスを避け、ルークの後ろに隠れる。
「アニス!」
「うわっ!アッシュ髪切った?」
ルークを見たアニスは驚きの声を上げるが、アッシュではなくルークだと気付くと急に冷たくなった。
「何でおぼっちゃまが居るの〜?」
あからさまに態度の違うアニスに苦笑いを溢していると、ジェイドが静かに口を開く。
「アニス、とりあえずイオン様奪還のための戦力は揃えました。
お二人はどうされています?」
「イオン様とナタリアは教会の地下にある神託の盾本部に連れていかれました!」
アニスが言うと、ルークが本部に入れるのかをティアに尋ねる。
どうやら教会の中は一般も入れるが、地下の神託の盾本部は神託の盾の人間しか入れないらしい。
う〜ん…と唸る4人を尻目に、ジェイドとレイクは顔を見合せ、レイクがニヤッと笑った。
『ティア、第七譜石が偽物だったっていう報告はまだしてないよな?
俺達を第七譜石発見の証人として本部に入れないか?』
レイクの言葉にティアは頷き、トリトハイムに願い出てみるという。
とりあえずトリトハイムに会うため、六人は教会内に入っていった。
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