もう一つの世界

□第六預言
1ページ/13ページ



汽笛を上げ、ルーク達を乗せた船がキムラスカ港に進入する。



『おぉ…凄いなぁ…流石キムラスカ。』



窓枠に手を掛け、外を見ながらレイクは感心したような声を上げる。




「ほら。外ばかり見てないで、さっさと降りますよ。」




『はいはーい』















「お初にお目にかかります。
キムラスカ・ランバルディア王国軍第一師団師団長ゴールドバーグです。

この度は無事のご生還おめでとうございます。」



「ご苦労。」





ゴールドバーグが声を掛けると、ルークはとても偉そうに声を掛ける。



「アルマンダイン元帥より、鳩が届きました。」




ゴールドバーグは全員をちらりと見渡し、更に声をあげる。




「平和の使者が同行されているとか。」




そう言われ、イオンが一歩前に踏み出す。




「ローレライ教団導師イオンです。
マルクト帝国皇帝ピオニー九世陛下に請われ、親書をお持ちしました。

国王インゴベルト六世陛下にお取り付け願えますか?」



イオンが堂々とした態度でゴールドバーグと会話をする。




「無論です。皆様の事はこのセシル将軍が責任を持って城にお連れします。」



ゴールドバーグの後ろにいたセシルが軽く会釈をし、一歩前に出る。



セシルが話始めると、ガイは一瞬驚いた様な顔をしていた。



「オレは…いや、私はガイと言います。
ルーク様の使用人です。」




「ローレライ教団神託の盾騎士団情報部第一少唱所属、ティア・グランツ響長であります。」



「ローレライ教団神託の盾騎士団導師守護役所属、アニス・タリトン奏長です。」



「マルクト帝国軍第三師団師団長ジェイド・カーティス大佐です。
陛下の名代として参りました。」


ジェイドが自己紹介をすると、今まで平然な顔をしていたセシルが驚きの声をあげる。



「貴公があのジェイド・カーティス…!!」



そんなセシルを横目で見ながら、レイクも自己紹介をする。





『マルクト帝国軍第四師団師団長、レイク・ミュレッジ大佐です。』




レイクが名乗るとセシルとゴールドバーグは更に驚きの声をあげる。





『…ケセドニア北部ではセシル将軍に痛い思いをさせられましたね。』



小さく微笑みながら、レイクはセシルに視線を向ける。



「ご冗談を…。
……私の軍はほぼ全滅でした。」



セシルは首を横に振り、苦笑いを溢す。



「皇帝の懐刀と名高いジェイド大佐と、更には貴公の右腕として名高いレイク大佐が来られるとは…」



ゴールドバーグば二人を交互に見渡し、口を開く。




「そちらも本気と言うことですな。」



「ホド戦争より緊張状態が激しい今、本気にならざるえませんよ。」



ジェイドが相変わらず胡散臭い笑顔で話す。


それを見ていたレイクが小さくため息を付いた。





_
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ