小説

□Bizarre Love
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「セフナ!おはよう」


「ルハニヒョン、おはよー」






今日もルハニヒョンは
僕に
朝からべったり。






「セフナぁ〜、今日オフだからさぁ〜
どっか遊びに行こーよ〜」



「えぇーっ…どこ行きたいの?」



「どこでも♪
セフナの行きたいトコでいいよ!」







………ずっとずっと思っていた。




ーーーなんでルハニヒョンは

こんなにも僕と
仲良くしてくれるんだろうって……












「わあ〜っセフナ!人多いねぇ!」


「そうだね…

休日にショッピングモールは
マズかったかなぁ…

ヒョン、人混み苦手でしょ?」




「ううんっ…大丈夫!

セフナが来たかったトコでしょ?
俺はセフナと出かけれて嬉しいから
全然へーき!!」





ほら……


……どうして?

どうして
僕と一緒にいたいなんて思うの?



僕は…
ルハニヒョンに聞いた。





「なんで……そんなに

僕に優しくするの…?」





ルハニヒョンは

僕のいきなりのこんな質問に
驚いていたけど


すぐに笑顔で答えた。





「ええーっ…優しい…かなぁ?///


もし、そうだとしたら……

それはたぶん、
セフナと一緒にいるのが
一番落ちつくからかな?///

セフナと一緒にいると、楽しくて…

いつも笑っていられる気がするんだ」







僕と一緒にいる時が一番……

楽しくて…笑っていられる……?






「他の誰より、セフナといる時が
一番幸せに感じるんだよね」







「…本当?」



「うん!俺、嘘はつかないよ?」






そう言って
僕に微笑みかけるルハニヒョンは……

すごく可愛くて…



どこかあどけなさを感じた。









こんな可愛いヒョンが
僕を必要としていることにーーー






僕は自分の中の何かが

湧き上がるのを感じた。









ーーーーー僕がいると幸せ?


笑顔でいられる?




僕が………必要?





なら……それが本当なら………









「ルハニヒョン……

僕と一緒にいたい……?

僕に…守ってほしい……?」





「守る!?
…セフナが俺を守ってくれるの?」




ヒョンは笑って





「ふふっ……なら
お願いしようかな」







可愛らしい笑顔でそう答えた。






「ヒョン……僕のこと好き?」





「もちろん!好きだよ」









わかったよヒョン……



僕が必要とされているーーーーー





ルハニヒョンに必要なのは……僕。


他の誰でもない……僕なんだ








僕がヒョンを守ってあげる………。







ーーーーーーーー






ーーーー
それからどれくらい経ったのか





「ルハニヒョン!帰ろう」



こうやって毎日一緒に帰って



会えない時は電話にメール


ヒョンの行動も細かく把握して……




………僕がヒョンを守るんだから
当然でしょ……?







「ごめんセフナ…

今日くらいは……
先帰っててもらえないかな…

約束があるから……」






約束…………?





「何、約束って」




「いや、あのね…その…」


「ミンソギヒョン?」





ルハニヒョンが黙り込む。






ーーーーー最近……僕たちの間に
邪魔が入ってきた。






ミンソギヒョン……

どういうつもり?






僕のルハニヒョンを……


どうしようっていうの?






「ダメ。
ルハニヒョンは僕と宿舎に帰るの」






「………セフナ…最近……変だよ?

何考えてるの……?」






「……っ、うるさい!!

いいからヒョンは僕と帰るの!!!」







ーーーーーイライラする。



何を考えてるかって……?



もちろん
ヒョンのことだけ……

ルハニヒョンのことだけ
考えてるにきまってるでしょ……?




毎日毎日いつもいつも……


ルハニヒョンを守ることだけ
考えてる……。



ヒョンには僕が必要なんだから。



どうしてわかってくれないの……?












……その日を境に



ルハニヒョンは
僕を避けるようになった。



今までは2人
いつも一緒にいたのに……








何やってるの、ヒョン……。


これじゃヒョンを守れないよ……?






「!」



練習室から出てくるヒョンを見つけた。



ヒョン……やっと会えた……






近づこうとしたのに



ヒョンの隣にいるのはまた……



ミンソギヒョン。







ルハニヒョンの顔を見れば

僕にはこの頃ちっとも見せてくれない
可愛い笑顔で



ミンソギヒョンと楽しそうに
笑い合っている。








何なのーーーー。



ヒョンを守れるのは……
幸せにできるのは僕だけなんだ。




なのに……


どうして他のヤツと仲良くするの?

楽しそうに笑うの?



……ヒョンは僕のこと

愛しているでしょう?



僕がヒョンを守るんだから……。













その夜、
いつものように

僕はルハニヒョンに電話をかけた。



一度かけても出ないことは
わかってる。






だから何度も……


何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も…………




ヒョンがでるまで

かけ続けた。




愛し合っているんだから
電話するくらい普通のことでしょ…?






……ガチャ………



「……」


「ルハニヒョン
僕を避けて、

電話にもすぐ出ないで
どういうつもり?」



「……」



「…ヒョン!!
聞こえてるでしょう!?
答えて!!!!」





「ーー怖いよ……」




えーーーー………?







「俺…セフナが怖い……。

どうしてこんなに……
俺につきまとうの………?」




は………?




つきまとう…?僕が………?




「ヒョン何言って…」


「こんなの…っ

ストーカーだよ……?」





ーーーー何、




僕が………
ストーカーだって言うの……?



僕がそんな
低レベルな人間だって言うの……?





……違う。


僕は、ストーカーなんかじゃない!!!!!







「何言ってんの!!??

……僕はヒョンのこと
愛してるから……!!!」


「もうやめてよっ!!!!」



ルハニヒョンが僕の言葉を遮る。






「セフナ…しばらく……
電話も…会うのも…やめよう?

しっかり…
考え直した方がいいよ………。


メンバーにも迷惑かけられないし……。


…じゃあね?……切るよ…?」












ーーーー言葉が出ない。


僕はケータイを握りしめたまま
動くことができなかった。




ーーー僕はヒョンを守りたいから……

愛しているから……


後もつけてきたし電話もかけた……



のに……



……こんなに愛しているのに…


どうしてストーカーだって思うの?



だってヒョンも
僕のこと愛しているでしょう……?


ヒョンのこと

こんなにも愛せるのは
きっと僕しかいない。




ーーーーー僕の愛が足りない?






全部愛してるからだってこと

伝わってないの……?



ねぇ……ねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇ………





ルハニヒョン……

そうなんだね……?








僕はケータイの待ち受け画の

ルハニヒョンを見て言った。






「もっともっと……

僕の愛が欲しいんだ…?





…いいよ……


全部あげる………。



だから
ヒョンの全部……僕にちょうだい?



だって僕たち……

こんなにも
愛し合っているんだから………」








ーーーーーーそうでしょう?


ルハニヒョン………。
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