小説

□MY NAME
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こんな日差しの暖かい休日には…



他のメンバーのように
外出するのもいいけど





僕たちはこうして


誰もいないリビングで
ソファーに座って

ゆっくりお茶するのが
一番の安らぎの時間。





「…ねぇジョンデ

今日のお茶、何か違わない?」




「…ん?」




温かい紅茶の入ったカップを両手に
僕は

笑顔で
ジョンデの顔を覗き込む。




「…、//」




あまりに近く
顔を覗き込んだから

ジョンデの顔が少し紅くなる。





「お茶の葉をね、変えてみたの」




「そーなんだ…//」




ジョンデは
こうした
僕の不意打ちとも言える
ちょっとしたことで

すぐ…頬をほんのり紅くする。



それがすごく可愛いんだ。







「…ねぇ………呼んで?」




「え?」




「名前…呼んで?」







ーーーそう……


ジョンデは
僕のことを普段

"レイヒョン"と呼ぶ。



メンバーの前ではもちろん、
2人きりの時でさえ


僕が呼んでほしいと言わない限り

自分から"イーシン"とは
呼んでくれない。






正直、
少し寂しい気もするけど…




でも

僕がこうやって
ひとこと言えば…




「…イー…シン…//」





ーー少し恥ずかしそうに呼ぶ
ジョンデが

たまらなく愛しくて……。






「うん…//

ジョンデ!!すきっ♡!!!」




「うわっ///」




僕はソファーの上で
ジョンデに抱きついた。





「別にいいんだ!♡

ジョンデがそうやって
僕の前だけでも呼んでくれたら!」




「………、//」





「…ジョンデ、

………キスしていい?」




「…今!?///

…こ…紅茶…冷めちゃ…」




「…後で淹れ直すよ」




「っ…、//」





綺麗な形の唇に
僕の唇を重ねる。




…口の中で

紅茶の香りと
キスの甘さが

ふんわりと広がる。






抱きしめれば抱きしめるほど


キスを重ねれば重ねるほど


名前を呼ばれれば呼ばれるほど…




ジョンデのことを
ますます好きになる。


……愛しいと感じる。







「ねぇ…もうちょっといい…?」



「!?ダメだって…!////

みんなもう帰って来るよ…!?」




そんな
可愛い顔するからいけないの。






「大丈夫だよ…

……ね…?」




「待って…っ、あ//」










『ただいまぁ〜っ!!!!』





ーーー部屋の扉の奥から

みんなの帰ってきた声がした。





「ほらっ…帰って来たよっ!///」








ジョンデは
頬を紅くしたまま佇まいを
慌ててただして


部屋に入ってきた
メンバーたちに


「お…おかえりーっ//」

と、
不自然に声をかけた。





その一方…僕はもちろん

もうちょっとだったのにぃッ!
と、

ぷぅーっと
ふくれっ面なんだけど。





「レイヒョンどーしたの?」



「ジョンデとケンカしたの?」





…違うけど、
違うと言えば
余計なこと言及されそうだから
言わないでおこう。





「…ハイハイ!

夜ご飯の準備するから!
手伝える人は手伝ってよ!?」



ギョンスがいつものように
みんなに声をかける。




「「「はーい」」」




みんながそれぞれ
動きだして



僕はそんな中

まだ頬を膨らませたままで。





ーーーすると…


そんな僕に

ジョンデが耳元で

みんなに聴こえないほどの
小さな声で…







「……続き…夜ならいいから……//


…………イーシン…///」







ーーー……反則。





……突然のことにびっくりして…



何より


小さな声だったけど
メンバーの前で

しかも自分から
イーシンと、呼んでくれたことが…


最高に嬉しかったんだ。





……僕は

耳と頬を紅くして去って行く
ジョンデの背中に

…思いっきり抱きついた。






「ジョンデだーいすきっ♡!」




「!?ちょっ…////」





「あれー?

ふたり
ケンカしたんじゃなかったの〜?」







ーーー僕の前だけでいい、だなんて

やっぱり嘘だよね。





…そりゃ

僕の前だけで見せていい
可愛い顔とか姿は
もちろんたくさんあるけどっ!






……やっぱり


いつだって
どこでだって


愛する人に
僕の名前を

呼んでほしいから。





……"イーシン"って



可愛い君だけに


…呼んでほしいから。







Fin.

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