小説

□Annoying Couple?
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こんばんは。
ディオことド ギョンスです。


ここ最近は本当に大忙しで

毎日のようにTVに出演して
イベントに参加したりして


大変だけど、充実した日々を
送っています。


だから宿舎に戻るのも
夜遅くになってしまって

少ない睡眠時間は僕らにとって
身体を休める
とっても貴重な時間。






「カイ、電気消すよー」




「ああ」



ふぅ、一日お疲れ様。
明日も頑張ろう!と、

灯りを消して
眠りにつこうとしたその時……









「…っんあ…っ///はぁっ…
まって…よぉっ…あんっ////」





な………


なにぃーーーーーーーーッッ!!!??





……壁一枚向こうの部屋から

信じられない声がした。











隣はチャニョルとベクの部屋。


そして聞こえてきたのは勿論…

ベクの声……。






壁挟んで…こんなハッキリ
聞こえるわけっ!?


というか、
かなり疲れてるハズなのに……
何やってんのぉっ!!?!?////



僕はベッドで
布団にくるまりながら
ぐるぐると頭の中は
パニックになっていた。







「っ////ああっ////やぁ…っ
チャニョリィ…っ…っあん////」





もぉーーーーーーーーっっ/////

やーーめーーてーーよぉーーーっっっっ!!!!////////







身体がどんどん熱くなっていく。




…部屋の中に入って
すぐにヤメさせたいとこだけど



部屋に入った時、
2人がどんな状態
(というかどんな態勢?)に
なっているかを考えると…



コッチが恥ずかしくて
中になんて入れっこない……。








「あっああっ////イくっ…
イっちゃうっ…//////…あんっ
ああああああああああっ//////」








…なんか僕まで
ギュッと目をつぶってしまった。



身体にドッと疲れが
襲ってきた……。



もう……イヤ…………。






そうだっ…カイっ!

カイ……起きてる……?



おそるおそる
カイのベッドの方を向くと


耳まで真っ赤のカイが
反対の壁の方を向いて寝ていた。



……そりゃそーだよ



あんな声、こんな時に
聞かされちゃ…。




ここでカイに話しかけるのは
タブーだよね…。






僕はいろいろと
モヤモヤした気持ちを抱えて…
無理やり眠りについた。



********




ーーーー翌朝。



この日は

「チャニョル、ベク、集合ッ」

の、
スホヒョンの第一声から始まった。






チャニョルとベクは

なぜ集合をかけられたか
察しがついているようで

ベクは
チャニョルの背中に隠れながら

2人はおそるおそる
スホヒョンの元へ行く。






2人にしか
集合はかかってないのに

カイもセフナも勿論僕も
全て聞こえていたので

気になって結局なぜか
全員集合していた。







「ーーなんで呼ばれたか、
わかるよね?」




わざと
スホヒョンが殺人級の
爽やかスマイルでニッコリと
2人に話かける。



「はい……」





「正座っ!!」





スホヒョンが2人に
そう言い放つと、

すぐに2人は
その場で並んで正座した。











「…っはぁ〜…

わかってると思うけど、
みんな疲れてるんだよ?

チャニョルとベクだって
疲れてるでしょ?

一日のたった数時間しかない
睡眠時間を…
どうしてムダにしちゃうのっ!?」





…ベクがうつむきながら言う。




「だって…チャニョリが
シたいシたいって
言いまくるからぁっ…

僕もたまってたし
ちょっとくらいイイかなって
思っちゃったんだもん」





「ちょっとじゃなかったでしょ
ちょっとじゃっ!!

しかもベク、声大きすぎっ!!

元はと言えばベクの声が原因で
こんなことに
なってるんだからねっ!?」






「…っ…だってぇ…
久しぶりで…
超キモチよかったんだもんっ…」










………ダメだこりゃ。




スホヒョン並びにその他3名は
唖然としてしまった。



…できれば朝からこんな
また身体が熱くなるような話…
聞きたくないです……






だって僕らだって
ガマンしてるんだよっ?

この年頃なんだからさぁっ!!!










今まで黙っていたチャニョルが
口を開く。





「ごめん…俺が誘ったんだ
最近やってなかったから…
隣にベクがいたから
ガマンできなくて……」





スホヒョンがひとつ
大きな溜め息をついた。




「…わかったよ。
もういっそのこと変えよう。
部屋割っ!!」







ええーーーーーーっ!?





まさかそんな大きい話に
なろうとは…。


僕、カイ、セフナでさえ
驚いていたその時、







「…っヒック…う……やだぁっ…」





あーあ……


ベクが泣き出してしまった。





「部屋…っヒック…変えちゃやだぁ…っ
チャニョリとっ…ヒック…
いっしょじゃなきゃやだぁっ…」





そう言って
隣に正座させられている
チャニョルの首に抱きつく。





「…ベクっ…お前マジ可愛いっ…
ほんと大好きっ!愛してるっ!」




チャニョルもそう言って
抱きついているベクを
ギュッと抱きしめる。






………もう、なんなんだ。
このバカップルは。




…ベクはまだ
チャニョルに抱きついて
泣いている。





朝から何やってるんだろう、僕たち。
そう冷静になって
客観的に考えてみると、

かなりアホらしく思えてきた。








「ねぇ、スホヒョン…

もういいんじゃない?
ここまで言ったら2人も
わかってくれるだろうし…

こんなに
離れたくないんだったらさ…
今回は許してあげようよ」





僕がそう言ったことに
スホヒョンは驚いていたけど





「まぁ…ギョンスが
そう言うなら……
今回は大目にみるよ。

本当に離れるのは
嫌みたいだしね。


…でも、次はないからね?」





コクコクと2人は頷くと





「ギョンス…スホヒョン…!!
ありがとうっ!!!」




そう言って僕らに
抱きついてきた。



まぁ、今回はよしとするか…。



そう思って
僕らは宿舎を出た。




********




ーーーーそれから
何日か経ったけど……




夜中、あんな声が
聞こえることはなくなった。


すぐ隣の部屋だからわかるけど
すごく静かだ。





あれでわかってくれたなんて、
意外と素直すぎるとこも
あるんだな、とか思いつつ

夜中の2時をまわった頃、
喉が渇いて目が覚めたので

部屋から少し離れた
リビングに隣接するダイニングで
水を飲もうと
部屋を出て、


リビングの扉を開けようとした
その瞬間……









「……っあ…っハァ…ベク…っ」

「はぁっ…んあっ////
チャニョリィ…っあんっ//////」










ーーーーーなんてこった。





部屋でおとなしく寝ていると
思った僕がバカだった。





部屋から離れた
リビングでまさかの……。





今度こそ
入って怒ってやりたかったけど

……やっぱり中には入れない。







………もう、なんなんだよぉっ!

場所を変えりゃイイってもんじゃ
ないよっ!!

しかも公共のリビングで!!!







ーーー2人にはいくら言ったって
ダメなものはダメなんだと
ハッキリと自覚し……





朝、2人を
弁護してしまった自分に


うんざりする僕なのでした…。








Fin.

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