小説

□Pudding!
1ページ/1ページ






もう……
ほんっとに信じられないっ!!





僕が
食べたくて食べたくて


大切に取っておいた

レイヒョンからもらった高級プリン!!!






誰にも取られないように

フタに名前まで
書いておいたのにぃ!!!








「あー、あのプリン?

ごめんね、俺食べちゃった♡」







「なっ……ルハニヒョン!!!!

なんてことしてくれたの!!?」





「えー…だって
すごく美味しそうだったしぃ〜

るぅだって
食べたことなかったんだもーん」





ルハニヒョンが僕に抱きつく。





「かわいコぶったってダメっ!!」






「えぇ〜っ……

イイじゃん、許してよぉ〜

るぅのモノはセフナのモノ、
セフナのモノはるぅのモノ
でしょ〜?」






……何を言ってるんだ……。





いくらルハニヒョンでも……

ここはそう簡単に
許しちゃダメでしょっ!




甘やかしちゃダメっ!!!







「とにかくっ……

食べ物の恨みは大きいんだからねっ!!?」








こうなったら、

ルハニヒョンが僕に謝るまで
口きいてあげないんだからっ!!


ふんだ!!!!








ーーーーーー






「ねぇ〜、セフナぁーーーー」




「……」






僕は何を言われてもヒョンと口をきかない。






「ねぇ〜〜

まだ怒ってるのぉ?
セフンくーーん」




「……」





いくら言ったって
きかないったら
きかないんだからっ!!!










「…ふーん
イイもんね!


俺、しうちゃんのとこ行ってこよっ!」










な…なにさ!!!



いいよっ
好きにすればっ!!?







ルハニヒョンが
ミンソギヒョンの所へ
走っていく。









「ねぇ、しうちゃん!

しうちゃんは
俺の相手してくれるよねぇっ♡」








「え〜なに?どうしたの?」








「ううん、なんでもない!!
しうちゃん大好き♡」











……なんなのさっ



僕と話せないままでも
いいわけ?




何、大好きって……


ヒョンは
僕と付き合ってるんじゃんかっ!







………言いたいことは
山ほどあるのに…

意地はって
僕は何も言えない。











「あーもう俺、
しうちゃんと付き合おっかなぁ!」






えーーーーー……




ヒョン…今なんて……?




何言ってるの………




やだよ……そんな………



ミンソギヒョンと
付き合うの……?







嘘でしょ?嘘にきまってるよね?





そんな………

やだ……やだよ………っ









「…っヒック…うっ…」







「!!?……ルハニ……

セフナ……泣いてるよ…?」




ミンソギヒョンが
ルハニヒョンに言う。





「え…!?」








悪いのはヒョンじゃんか……




なんで僕がこんな気持ちに
ならなきゃなんないの



悔しくて


嘘にきまってるのに
ルハニヒョンの言葉が
悲しくて


泣きたくないのに

涙が溢れてしまう。









ルハニヒョンが
僕に駆け寄る。




「ちょ…セフナっ!!

泣かないでよっ!!!ねっ!?」






ーーー涙が溢れてとまらない。





「…っ、こっちきてっ!!」







ルハニヒョンが僕の腕をひいて
別の部屋に連れて行く。

















「セフナ……泣かないでよ……
ねっ?」




「うっ…ヒック…」




「ねぇ…セフナ……泣かないで…?」




「ヒック…えぐっ…」








意地をはって涙がとまらないのか
悲しくて涙がとまらないのか

自分でも
わからない。










「…もうっ……!!!!」



「……!!!!??」





ーーーールハニヒョンが


僕の口を塞ぐように

キスをした……。







「……っヒック///…ルハニヒョンのばかぁっ////」






「……やっと口、きいてくれた」






ルハニヒョンが優しく微笑む。








「ごめんね……言いすぎた……

しうちゃんと付き合うとか言って……


あと…プリンも……ごめん…

すぐに素直に謝らなかったら
謝りにくくなっちゃって……」









ーーーールハニヒョンが

謝ってくれた………。






……今さら
すごく恥ずかしいけど…


僕も……ちょっとは……
悪かったし……







「僕も……ちょっとだけ…
ごめんなさい……

ルハニヒョンのことムシして…」










ーーーーなんかね……


プリンのことなんて
どうでもよかったみたい。



ルハニヒョンが
僕以外の人のとこいっちゃうのがね

イヤなだけだったみたいだよ……。










「ねえっ……ほんとに

嘘でも他の人と付き合うとか…
絶対に言わないでねっ?」






「わかった……よしよし♡」




ルハニヒョンが僕を抱き寄せて
頭をなでなでする。





「もうっ……////
子ども扱いしないでよっ//」






「プリンひとつでスネちゃうんだから
子どもでしょ?」





「うっ…////
……だって高級だったんだもんっ」







「はいはい、俺が悪かったって」






ぷぅっと膨れても

また
なでなでされて
子ども扱いされるだけで。










「………高級プリンひとつが
きっかけで…

こんなことまでなっちゃうなんて
なんか笑っちゃうね」









「……セフナ……

プリンより甘いもの、あげよっか…?」




「え…?」










ーーーールハニヒョンが

優しく唇を重ねる。





……さっきのキスとは違う、

甘い甘い…とろけるようなキス。













「…っ////はぁ…ヒョン…」








「ふふっ…
高級プリンより

コッチのほうがよくない?」







「……うん///……そうかも…////」








……そして

もう一度重ね合わせた
唇から

再び感じるのは……






どんな高級プリンよりも



甘くて
とろけてしまう




ルハニヒョンとの


キスの味…………。







Fin.

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ