からふるでいず

□ラストチャンス
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「幸村、部長?」





「久しぶり、赤也」







「なんで、ここにいるんっすか?」







俺が聞くと、幸村部長は優しく微笑んで言った。











「赤也に会いに来たんだ…部長としてね」





「部長、として?」






「赤也には伝えたいこと、沢山あったから」









・*・*・*・*・*・*・*・








幸村部長は49日ってやつらしい。
つまりは幸村部長は幽霊。

だから、この世の最期、俺に会いに来たらしい。




「誰も俺のことは見えてないから、少し、寂しいな」





「みんな、悲しいって言ってたっすよ」




「そうだね、悪いことしちゃったかな…」







「で、俺に言いたいことってなんすか?」






「あぁ、次期部長への最期のメッセージ、ってとこかな」




「最期…」






「ひとつ目、部室の俺のロッカーにね、レギュラー部員全員への手紙が入ってるから、渡して欲しい」



「うぃっす」







「ふたつ目、真田と柳のいう事にちゃんと従う事」




「…っす」







「三つ目、…絶対に高校では三連覇すること。負けたら、許さない」




「あたりまえじゃ、ないっすか…」








「四つ目、これは…赤也、俺と試合しようか」





「…はいっ!」






幸村部長との試合がはじまった。



幸村部長に勝つラストチャンス。
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