生徒会執行部からの果たし状
□体育祭編
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絶対負ける、多分ここにいるほとんどが感じたと思う。
白ブロックの生徒の前に立って挨拶をするのは今年度の白ブロック長。
何と言うかやる気が感じられない。仕方無くやってる感が感じられる。
ブロック長に、応援団長。ついでにバックパネル長とパフォーマンス長もだが、それらの長は前年度に募集して決められている筈だ。
だからだいたいやる気がある者しかやらない筈なのだが……。
「なんなの、アイツ」
ごもっともです、オリちゃん。このままでは未申請のSS保持者について教えなければならないのだから。
ついでに言うと、オリちゃんは負けず嫌い。優勝しない限り気が済まないのだろう。
どうしましょうか。
ちなみに体育祭当日でのSS使用は禁止されている。裏を返せば体育祭の練習中なら使用しても良いって事だ。
ふぅ。
ひとまず、一番近くにいるオリちゃんにこの事を相談する。
「流石スズ!!」
喜ばれたようです。
つまりはやらなければならないのか。とてものり気じゃないんだけど。
そうは思っても自分で考えたのだ、と腹を括り鞄から1冊の本を取り出す。
そして何も書かれていないページを開き、シャーペンでさらさらと文字を書き、閉じてまた鞄に直す。所要時間合計20時秒足らず。
いつの間にか締めの挨拶までいっている。
「白ブロック優勝するぞーー」
何とも緊張感やら気迫がない応援団長とブロック長の声。
「「「「「お、おぉーー……」
そのせいか私たち普通の生徒もなんか調子が狂う。
そして解散。
私は体育祭終わるまでは会えないであろうブロック長達に手を振った。