炎の蜃気楼/直江受
□切り札の愛情
1ページ/1ページ
「わかってるな直江。
力が使えなくなった奴を戦力として置いておくわけにはいかない。
おまえを夜叉衆から外す」
そう景虎に宣告され2週間が過ぎた。携帯に連絡しても出ない。学校からも自宅からも景虎はいなくなっていた。
長秀や晴家とも連絡がつかず直江は途方に暮れていた。
「一目、一目だけでいいからあなたに会いたい」
ふらふらと街をさ迷っていたそのとき、人波の中に高耶に似た人物を見かけた。
「高耶さん‼」
直江は迷いなく高耶が消えた方向へ走った。しかし、