第1幕
□黒ノ魔術師 序章
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とあるところに
白い髪をした男の子と、黒い髪をした女の子がいました。
二人はとても仲が良く、平穏な毎日を送っていました。
でも、ある日、女の子が謎の病気になってしまったのです。
医者は、「彼女の病気を研究するためには、大金が必要だ」と言いました。
でも、女の子にも男の子にもそんな大金を支払ってくれるあてはありません。
男の子が困っているうちに、女の子はどんどん弱っていきます。
そこに現れたのが、黒いスーツを着た男たちでした。
彼らは男の子に言いました。
「『学園都市』に来れば、君ならすぐに大金が手に入るよ。彼女も一緒に連れて行けばいい」と。
男の子はすぐに学園都市に向かい、女の子も学園都市に来れるよう手配しました。
しかし、女の子が学園都市に来ることはありませんでした。
けれど不思議なことに、男の子が女の子は学園都市に来ることはない、と知る前に
彼は彼女のことを忘れてしまったのでした―――