BLEACH

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解ってる、




だから、




守らせて。






私の全ては、貴方なの








・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・






三番隊の窓から見えるのは、
書類の山の上で眠っている貴方。


「ちゃんと仕事しなくちゃいけませんよ」



貴方の可愛い寝顔に邪魔しに来るのは
三番隊の三席…



貴方が邪魔なのよ?分かってないわね、



心のなかで呟く私は悪魔




五番隊三席の私は、貴方と無縁の関係
そして私は

藍染惣右介の・・・恋人。


好きであの人と付き合っている訳じゃないの
ただ、惣右介の考える“事”が手に取るようにわかるから一緒に居るだけ

私は惣右介を愛していない

そしてきっとあの人は


ギンを殺す。



虚園のことも解ってるの、
そして昔のギンの事も

惣右介は私が気づいている事に
気づいていない



三番隊の屋根の上、
私の真っ赤な唇は弧を描いた



ギンは私が守るの…―――




心の中で再び呟いた私は、
もう一度ギンを見てから五番隊に戻った





・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・


『ただいま帰りました・・・?』


戻った五番隊には人が居なかった


代わりに居たのは


藍染惣右介。



「お帰り…あぁ、皆は帰ったよ」

『どうして…ですか?』


彼は座っていた椅子から立ち上がり
私に近づく

「たまには君と二人になりたいなと思ってね」

私の前で両手を広げると、私を抱きしめた



「…好きだ。琉亜」

『…フフ、私も好きですよ』


告白されたのは私
私に溺れたのは貴方


私は惣右介の首に腕をかけた
私の鼻を突くのは私があげたコロンの匂い

知ってるかしら?

そのにおいはギンの匂いなの
何時もなら、そんな些細なことでも貴方は気づくのに…

よほど私に騙されたのね


『愛してます』


「っ……あぁ」


私が愛してるのはギンだけよ

貴方は私の何でもないの


貴方は私に溺れた愚かな人


せいぜい私に殺されないように
気をつけなさい



「琉亜、…」

『何ですか?』

「何があっても、僕のそばに居てくれないか」

『えぇ、もちろん』




ギンの為にだけれど……──



私は惣右介を抱きしめる力を強めた















(知ってるかしら)


(恋は溺れた方が)


(負けなのよ………?)







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