BLEACH
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次の日の朝、
雨は降って居ない
水たまりも残っていない
私は玄関を開けて眩しい光の中に足を踏み出した
学校につき、自分の席に座る
大体いつも一緒にいるグループは皆それぞれ決まっていて
朝から騒々しい人達しか居ない
私は勿論独り
軽く授業の用意をして屋上へ向かう
屋上は不良の溜まり場と思っている生徒が多く、誰も居ない
階段を上り終えて扉を開いた
『眩しい…』
久しぶりに発した声はかすれていて
もはや声ではなかった
フェンスに腰を掛けると
扉の方から、銀髪の人が近づいて来た
「やっと見つけた、琉亜ちゃん…やんな?」
『そうですが、何か』
同じ制服を着ているから生徒だろうと思っていたら
理解不能な言葉が降ってきた
──「僕の彼女にしなって?」──
『は』
「決まりな、…はいこれ」
スッと差し出されたのはメールアドレスと名前が書いてあるメモだった
『市丸…ギン…?』
「せや、今日メールしてな?」
なかなか受けとらない私に
「ここに入れとくわ」と私の胸ポケットに入れ、屋上から出ていった
自分の頬がちょっぴり赤くなったのを
私は知らない
“色がついた瞬間”
(灰色の私の世界に、貴方だけ色が付いた)
(僕はな、初めから君の色しか分からへんかったよ)
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