BLEACH

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―――…琉亜、好きやに…―――



嘘なんでしょ?
止めてよ


―――…琉亜、愛しとるよ…―――

だから…
もう

―――…琉亜、琉亜…―――


止めてっ言ってるでしょ?!!








『はっ!?…・・・』



私は飛び起きた
漆喰の空には満天の星が輝いている



嫌な夢を見た・・・・


『は…ははは』
未練がましい自分に
つい、笑みがこぼれた



野原は夕方とは違い
優しかった緑色は私を責めるようにどす黒く
風は私を追い出すかの様に吹き荒れている



『もう、戻らなきゃ』



私は立ち上がり、もと来た方へ振り返った


「琉亜」

『え・・・?』


目を見張った
私の目の前に居るのは紛れもない

ギン・・・


ギンはいつものように笑顔を貼り付け
私に近寄る

私の顔に大きな影が落ちた

「琉亜・・・」

『近づかないでください、…市丸隊長』

「・・・琉亜?」


市丸隊長と言う私を見て
ギンの表情が崩れた


『…今までごめんなさい』

「・・・」

目を開けて信じられないと言わんばかりに
ギンは押し黙った

『もう、終りにしましょう』

「…琉亜・・・あのな、僕…―――」


『今まで私の我が儘に付き合って下さり、ありがとうございました』



私はギンを無視し、話続けた

先ほどより優しくなった風が
さわさわと草を揺らす




『幸せでした』




一瞬、言葉を消し去るように
大きく風がうなった


「・・・・・・」


『…失礼します』


頬に伝うこの熱いものに気づかないうちに
私はソウルソサエティに戻った


















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