星の道標

□赤信号には逆らうな
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3限が終わり、まちに待った昼休み私は突然緑間くんに声をかけられた




「星那、赤司のところに行くぞ」

「えっ、うん」




今から赤司征十郎に会いに行くのか




「緑間くん、赤司くんってどんな人?」

「…先に言っておくが、あいつには逆らわない方がいいのだよ」

「答えになってないよ!!」

「会えば分るのだよ」




会えばって...



「どんな人」と聞いたのに質問とは異なることが返ってきた

私はよくわからないまま教室へ向かう

私たちの教室とはあまり離れていなかっので、すぐに着いた

緑間くんはドアを開け「赤司」と言って声をかける




「緑間か、どうした」





…キセキの世代の赤司征十郎は将棋をしていました

デジャブっ!!




あ、近づいてきた


なんだ、優しそうな少年じゃないか

緑間くんが「逆らわない方がいい」とか言うから何者かと疑ってたけど、私の思い違いだったのかも

緊張していた優里愛だったが、想像してた人物とははるかに違って安心した




「バスケ部のマネージャー希望の星那なのだよ」

「今日転校してきたばかりだ」と付け加える

「星那優里愛です、よろしくお願いします」




「そうか」と言って優里愛をまじまじと見る

なんでこんなに見られるんだ……っ!!




「早速、今日から1軍のマネージャーをしてもらう」

「え、1軍?」



驚いてる私に




「帝光中のバスケ部は1軍から3軍まであるのだよ」



と教えてくれた



「へ、へぇー…」




3軍まで!!?ということは1軍ってことはかなりすごいんじゃないのかな

私が1軍のマネージャー...

もしかして、他のキセキの世代と会えるのでは…と考えた

好都合だ




「うん、頑張るよ!」

「あぁ、よろしく星那」

「だが星那、最初に言っておくが僕の言うことは絶対だ、逆らうことは許さないからな」





―――っ!!?え?はい?君は一体…


「行ってなかったのか、緑間?」




どういう...こと?




「僕がバスケ部の主将だ」

「ちょっと待って!ということは3年生は引退…」

「してないのだよ」





ですよね――っ!!


さっきの優しそうな少年はどこへ行ってしまったのか

思わず「詐欺だ!」と言ってしまいそうになったが、口を紡いだ

納得いかないが、それほどまでに赤司くんが強いという証拠なのだろう

さすがキセキの世代、マフィアが一目置くのもわかる気がする





「星那、緑間昼飯食べるか」





その後、赤司くんと緑間くんと一緒にお昼を食べることになった




「みんなすごい見てるけど…」

「気にするな星那」

「赤司の言うとおりだ、いちいち気にしていた
ららちが明かないのだよ」


「…たしかに」





それも一理あるよね

人の目なんて気にしてたら、せっかくのママンの料理がおいしく食べられなくなっちゃう





――――――――――――――――――――




「そういえば赤司くん、1軍のマネージャーは何人くらいいるの?」

「1人だ」

「1人…?」

「これから忙しくなるのだよ、星那」

「え、ちょっと、ホント…?」

「僕は冗談が嫌いだ」

「…赤司くんの鬼」

「星那何か言ったか」

「ナンデモナイデス」





―――赤信号には逆らうな―――






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