暴れろ馬鹿共
□髪の毛2本
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各それぞれソファーに座り、洋が少し気怠そうに話を切り出した
「どーせ、ヤギだろ」
毎度のことながら私たちに荻が依頼するときは決まってヤギ関係のこと
それを承知で洋はそう言ったのだが、少しかってが違うらしい
「確かにヴァレンティーノが関わらないわけではない、しかし今回の問題はノアだ」
『ノア?私昨日メールしてたけど、何か事件起こすとか聞いてないよ』
「僕も聞いてないよ」
「情報横流しっ!!?いいのかよ!」
『ノアが良ければいいんじゃね?』
「なんか軽いっ!」
敵…ましてやマフィアが情報をそんなさらりと流していいのだろうか…という疑問が出てくるはずなのに、圭以外はそんなことも気にせず話を進める
『んで、ノアは何を企んでるの?』
「彼女は帝光中学男子バスケットボール部の少年たちを狙っている」
「「「『はぃ?』」」」
たかがバスケットボール部の中学生をノアは狙うのか…?いったい何を考えているのだろう
「中学生を狙う必要があるのか?」
「ノアが狙っている少年たちはただの中学生じゃない、バスケ界における10年に一度の天才と言われ、才能かつ肉体的にも優れている彼にも目を付けたんだ。それが何を意味してるか分かったか?」
『命を狙われてるってこと?…というか、実験材料』
「確実とは言えないが、ノアのことだ…間違いないだろう」
「俺らがそのキセキの時代をあいつ等から守れってことか?相手は学生だろ、どうすんだよ」
「キセキの世代だ…、それに関しては問題ない」
『おぉ!珍しく荻が頼もしく見えるよっ』
「珍しくって…いつも、頼もしいよ!!それで、荻さん問題ないってどういう事ですか?」
「優里愛に彼らが通っている学校に転入してもらう」
…てんにゅう?て、てん…にゅう…
『はぁぁぁぁ!?さっき荻言ったよね、中学生って!私、17歳なんだけど。問題ない…じゃないよ!大ありだよっ!!』
「問題ないだろ、身長的にも」
『ぬぁぁぁ!!人が気にしていることを抜けぬけとっ』
今すぐ抹殺してやりたいがそんなことを口に出すとマジで優太くんがやりかねないので心の中にとどめた
というか、すでに目が輝いてません?…アレ、優太くん読心術!?
「お前の力が必要だ、頼まれてはくれないか」
『…わかったよ、荻の頼みならしょうがない。その依頼受けてあげる』
「本当に大丈夫?それに見てよ、因幡さんすっごい拗ねてるよ」
うわぁ、機嫌すごい悪い顔してるな
きっと私が荻に頼られたから嫉妬しているんだろう…めんどくせぇ
『洋はいつも頼られてるからうらやましいなー(棒読み』
「っ!!そ、そうか…」
『うん、当たり前じゃん(棒読み』
「そうかそうか!!優里愛、頑張れよ!超頼られてる俺が応援してるからな」
ふぅー、機嫌は直ったな。この単純脳細胞の狼め…
『で、荻。護衛対象のデータはあるの?』
「あぁ、これが彼らの資料だ」
そして、荻から渡された資料を読み始めた