キリリク

□ジーン 2
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柔らかなあかねの唇に何度も触れると徐々に身体が緩む。
それを支えるように抱きかかえ、舌を求めて奥へと刺し込む。

「うっん」

口付けで甘い吐息と苦しそうな表情をするあかねの身体のラインを確かめるように掌で触ると、纏っている一枚のシャツがもどかしくてならない。
この先はあかねに止められている、許されるだろうギリギリまで手を伸ばす。

「ら・・・・・・んんっ・・・まぁっ」

離れかけた唇からオレの名前を呼ぼうとした。
それを封じるように、唇を貪り、風呂の壁へ押し付ける。

「んんっふっ」

あかねは小さな抵抗するも、オレの身体に添えた腕には嫌がる素振りを感じない。
それが止められているより先に進みてぇとざわめくオレの野心を揺さぶり、あかねの膨らんだ胸に手を乗せ揉んだ。

「あっやぁ!!」

流石に驚いた声で小さな叫びに一瞬、動きが止まりあかねを見ると、可愛らしく恥じらいながらオレの胸で顔を隠そうとする態度に、辛くて笑っちまった。

「な、何よ?」

「何よ?じゃねぇ!!我慢してんだよ!!」

「・・・・・・んっ・・・・・・っっっ!!!!!」

あかねの視線の先は、オレの目からオレの下半身へ移動し、瞳を大きく見開いたまま固まった。

「男なんだぜっ!!ったりめぇだろ!!」

「なっなっ!!!!!」

男を全く知らねぇだろうあかねは、タオルの下から自己主張するムスコに固まっていた。

「か、隠せって言われても風呂場じゃムリだぞ」

「わ、わわわかっ……。」

状況が段々と理解出来たのか、あかねは途端に背を向けた。
それでも風呂場からは出ていこうとしないあかねを後ろから抱きしめる。

「逃がさねぇから」

「っ!!」

目の前の果実を指を咥えてる間に他の誰かが奪うくらいなら、オレが頂く。

「誰にも……。」

「え?」

じゃねぇとオレは後悔する。
ぜってぇに。

「嫌になったら止めてくれ」

あかねは少しの間の後に、小さく小さく頷いた。




背中から伝わる乱馬の体温と長い髪がアタシの頬をかすめて、自分でもわかるぐらい紅潮していく。
自らお風呂場に忍び寄っただけでも信じがたいのに、女性にはない現象を目の当たりにしてもここで乱馬に抱きしめられて、キスから先に進もうとしている。
好きという言葉の意味はよくわからないけど、乱馬の身体で全て包まれたいと思うなんてアタシはスケベなのかもしれない。でも、それは乱馬だからと不思議にも冷静に思えた。

「あかね……。」

かすれるような声で名前を呼ぶ乱馬に期待と怖さが入り混じる。
シャツの裾から太い指先がそっと肌に触れながら胸元に向って這って行く。

「ああぁっ」

今までに感じた事がない何かがアタシを襲うんだと思った瞬間、下着に到達した掌が胸を揉んだ。

「んんっ!!」

受け入れたけど、やっぱり恥ずかしくて顔を伏せると首元からうなじにかけて生暖かい舌が伝り今までにないくすぐったさを感じた。

「く、くすぐったいよぉ……。」

肩に力を入れて嫌がると唇が触れて吸い付く。また、舌が動き出す。
それを繰り返されるうちに、くすぐったさが徐々に痺れるような感覚になって揉まれている胸の刺激と重なる。

「んんっ……やぁ……はぁっ」

力が抜けてく全身を壁に両手をついて支えても、震える足が力なく腰を落とそうとすると股の間に乱馬の太腿が入ってそれを防いだ。

「だ、だめぇ……っやんっ」

それだけでも十分刺激的過ぎるのに、ブラジャーのホックを外され外気に触れた胸を大きな掌で弄ぶ乱馬の鼻息が徐々に荒くなる。
いつも傍で守ってくれている乱馬がアタシの身体に触れてオスへと変わっていく様が、胸を締め付ける。
それは、嫌とかじゃなくてときめく胸の痛さ。
こないだの深夜のキスの時と一緒の痛みだ。

「あかね……。」

息だけじゃなく、荒々しくなってくる乱馬の指先がアタシの胸の先端を小刻みに摘まむ。
その度に痺れが大きくなって、下半身が痛く疼いた。
止まる事のない乱馬は、アタシの太腿を掌で擦りながら這い上がり、下着を掴んだ。

「そ、そこは……!!やっ」

「ミニスカートなんか履くのがわりぃよ」

ふっと笑った乱馬は下着の上から局部を触る。

「やぁぁっ」

誰にも触られる事のない、大切な所を躊躇なく伸びてくる指に背筋を逸した。

「……っ」

「……えっ?」

今まで止まる事が無かった、乱馬の動きが急に止まって動かなくなった。

「ら、乱馬?」

アタシの身体に何か異変があってビックリしたのかもしれない。
きっとそれが嫌になったんだと思うと辛くなってきて、乱馬から離れようとした。

「待てよ」

「い、嫌よ。だっ……。」

「なぁ、あかね。この続き、今からオレの部屋でやらねぇか?」

まだしゃべっているアタシの口を手で封じ、耳元でそう囁いた。






あかねの気持ちを考えて、ある程度から先は次回のお楽しみにしようとは思っていた。
だから、一秒たりとも無駄にしねぇようにあかねの肌を堪能した。

それを感じてくれる甘く鳴く声と、手に伝わる感触、そして、火照た顔に、堪らなくオレの意識を狂わせる。

自分で決めたラインを安易と超えようとする欲情が、予想以上に湿らせていた局部を触った瞬間に最後の理性のバーをふっ飛ばした。

"今すぐ欲しい"

そう思っていた時にはあかねに続きを求めていた。

それも、オレの部屋で。


半端ねぇリスクを背負ってでも、そうしてぇ。欲求不満って言葉じゃ片付けられねぇほどに、あかねをたっぷりと貪りてぇって思った。

「だめか?」

それに、不思議な事にオレはあれだけ男に免疫がねぇあかねが、それを受け入れる自信があった。

自惚れじゃねぇ。
それが運命かもしれねぇとガラにもねぇ事を真剣に思えたんだ。

「……いいわよ」

赤らめたままの顔に潤んだ瞳で、オレと目を合わして微笑んだ。
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