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□FRIDAY
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「1・2・3・4・・・よし、計画以上だわ」
新学期になってあかねの写真が予想以上に売上がいい。

どんなに忙しくったって欠かすことのない、私の大切な日課であるお小遣い管理。
今月は帳簿記入が楽しくて仕方ないわ。私はえんぴつをくるっと回し数字を書き込んだ。
やっばり持つべきはかわいい妹ね。

「よし、出来た」

さーて、今日は梅雨の中休みで天気もいいし写真日和だわ。あかねにはもう少し頑張って貰わないと、乱馬くんの存在がバレつつある今が最後の稼ぎ時なのよね。

「さぁて、いい絵とるわよ」

こないだ新しく購入した、一眼レフを片手にあかねを探しに二階から降りて道場に来たけども、居ないわね。

最近のあかねは以前より大人っぽくなった。普段は見ていても気づかないんたけど、写真を通して見ると今までに無い表情をしているのが何枚かあって、それがよく売れるのなんのって。

「まだ、帰ってきてないのかしら」

仕方ない、部屋に戻るとするか。

「もう、乱馬のバカ」
「なんだよ」

あらら、仲良く帰宅してきちゃって。


「もう、今日は約束してたじゃない。一緒に買い物付き合ってくれるって」
「だから、戻ってきただろ?」

まあ、喧嘩?相変わらずね。原因は何かしら?

「知らない。ずっとシャンプー達といちゃいちゃすればいいじゃない」

あ〜ん、何時ものどんちゃん騒ぎね。ホント飽きないわね。

「だから、あれはあいつらが勝手にいいいたいこと言い出して」
「なによ、デレデレしちゃって」
「いつ、デレデレしたんだ?」
「してたじゃない!」

なんだか目に浮かぶ光景だわ。

「そーかい、そっちだって」
「はい?アタシがなによ」
「一年に呼び出されて、告白されてたじゃねぇか。ひょこひょこ付いて行きやがってこの、尻軽女!」
「な〜んですってぇ??」
「そうだろ!」

さっきのは乱馬くんが悪いわ。

「乱馬の、馬鹿ぁ」
「いてぇ!」

お決まりの平手打ち。乱馬くん拳法の達人なのになんであかねの暴力にはよけれないのかしら?
あぁ、あかね怒っちゃって部屋に戻っていくじゃない。


もう、乱馬くんたら。何やってんのよ。

仕方ないわね、将来の弟。こないだ乱馬くんの助っ人レンタルで稼がせて貰ったし、
ここは私が人肌脱ごうじゃないの。
私ってなんて優しいの。


乱馬くんに気づかれないようにあかねの部屋に先回りしなきゃ。

と、思ってたのに

「ちょっと待てよ」

あかねの腕を掴んで呼び止めた。

「離してよ!」
「離さねぇ」
「いいから、離してよ」
「落ち着けって」
「落ち着いてるわよ」
「・・・」

乱馬くん珍しく怒るのかしら?

"あらっ"


乱馬くんたら、強引にキスしちゃって。いつのまに・・・

シャッターチャンスじゃない?って思ったけど、今日は止めといてあげるわ。

「オレが悪かった」
「バカ・・」


この事はまだ、家族の皆には秘密にしてあげるわよ。

あっ、でもあかねのキス顔だけは撮って置いたから。折角の一眼レフなんだもの。ズームでも綺麗だったわよ。さて、これいくらで乱馬くんに売れるかしら?

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