浅の間
□テニプリ
2ページ/3ページ
その日々は突然、終わりを告げた──
7月上旬。
前期後期制のこの学校、中間テストが終わったこの時期。
憂うものはなく、後は夏休みを待つばかり。
今日も私は、ケータイ片手に顔も見えない相手との会話を繰り広げていた。
「カッズやーん。」
後ろからの衝撃。
思わずケータイを落としそうになるが何とか回避し、ホッと一息も入れずにその"衝撃"を睨みつけた。
「…彩斗」
三島 彩斗
同じく立海大付属高等学校一年。
類い希な容姿と頭脳明晰な頭を持つ所謂"天才少女"
彼女は睨んでる私を輝かんばかりの笑顔でスルーした。
「…はぁー、何の用?あたし今忙しい。」
当然折れたのは私の方で、私は深くため息をつきながら、ケータイをしまった。
そして彼女は、ニヤリとその愛らしい容姿とは全く合わない笑顔で言った。
「"オシゴト"」