浅の間

□黒バス
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彼と出会ったのは中学に上がった時だった。
たまたま入学式で隣の席で、
たまたま同じ話題を持っていた。


ただ、それだけ

「黄瀬くーん!」

「こっち向いてー!!」

「「「キャアァァァ!!」」」

あーあ、痛いなぁ…


自分でも、嘘だと

思いたかった。



だって、黄瀬が"ーー"なんて

嘘だと、思いたかった


モデルをやっていて、

愛想が良くて、

学校の人気者───




手が、届くはずがない。


「もうすぐ、バレンタインだねー」
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