ブルー・トリッパーbook
□ただいま
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「ただいまー!!」
「……」
青峰君が玄関前で入りづらそうにしている。
なんて言っていいのかわかんないのかな?
一応自分の家じゃないもんね。
「青峰君」
「あ?」
「‘ただいま’でいいよ」
「は?」
「私が‘おかえり’って言いたいの」
にこっと笑うと、青峰君は少し恥ずかしそうに
「た、ただいま」
と言った。
「うん、おかえり!
ご飯作るから手洗って待っててね」
そう言ってキッチンへとかけて行く。
嬉しさのあまり顔がにやけていたのは内緒だよ。
(「ここは君の居場所だよ」って伝えたい)