ブルー・トリッパーbook
□彼の正体
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「ん……んん」
うめき声にも似た声が黒い彼から聞こえる。
とりあえずゴ●ジェットを置いてその人に近付いた。
「あのー」
「ん……あ?って、うおおおおおっ!!?」
「し!静かにして下さい!深夜ですよ!近所迷惑です!!」
「ああ、ってか!!なんで鋏持ってんだよ!!お前誰だ!!」
「それはこっちの台詞です!!現状をお話しするので中に入ってください!!」
鋏を突き立てて、半ば脅しのように彼を部屋へ連れ込ん……招き入れた。
とりあえず麦茶を淹れて差し出した。
「えっと、ここは私の家です。時間は見ての通り、深夜です。貴方は私の家のベランダに倒れていました。あなたは誰ですか?名前は?」
見た目、背格好は黒バスの青峰大輝にそっくり。
だけど、彼は漫画やアニメの中の人で現実には存在しない。
変質者!?
変質者なの!?
「俺は青峰大輝。桐皇バスケ部1年だ。」
「しょ、証拠は?」
「んなもんねえよ」
あ、青峰君だ。
直感でそう思った。
そしたら気になるのはグレ峰かピュア峰かってところだ。
「ば、バスケ好き?」
「……つまんねえ」
グレ峰の方かぁ……
「それより、なんで鋏持ってんだよ」
「変質者だと思ってつい☆
ところで青峰君!なんであんなところに倒れてたの?」
すると、青峰君は悩み始めた。
そして確か、と青峰君は口を開いた。