深更の旋律

□君が見るもの
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彼はいつも一人であった
自分から仲間を捨て、自分から孤独を選ぶ
其ゆえに周りからは変わり者と呼ばれる始末であったと、後に様々な者から聞いた。


「フェアレディZ…また、此処に来ていたのか」


「………」


「フェアレディZ…彼等は心配しているんだぞ?」


「……嘘だ」


「嘘なんかでは無い」


「…」


裏切りと孤独を恐れた彼は自らその身を仲間の輪から外す
愚かな行為だと笑った事もあったが(思いっきり牽制されたし)今はそのように思わない


「なあ、お前はいつも何を見てるんだ?」


「………」


「…教えてくれないか」






君が見るもの




いつか…
いつか二人で
君が見るものを見てみたい

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