長編
□第16話 初恋
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綱手様は人使いが本当に荒いと思うんだ
最近、暗部の任務と並行して通常任務が増えたせいで、非番の日が全くなかった
けど、体調の不調を綱手様に訴えると、今日一日だけ休みをもらえたので、その休みを利用して僕は今、木の葉病院に向かっている__
「あ、サイ。どうしたの?」
「あぁ、サクラ。ちょっとね、体の調子が悪くて」
木の葉病院に入るとすぐ、サクラに鉢合わせた
「何々、どういう風に調子が悪いの?」
興味津々といった感じで聞いてくる
「実は。ここ最近時々、こう、胸の真ん中辺りがズキズキ……いや、チクチクかな。痛むんだ」
「え?!そうだったの?!任務中もそうなってたなら言ってくれれば診たのに……」
「いや、任務中はほとんどないんだ」
「??じゃあ、どんな時に痛むの?」
「ええっと、ある人の名前を呼んだり、あと一緒にいる時とかかな、主に。あぁ、あと寝る前とかその人の事を考えて胸が痛くて眠れなくなる事があるんだ」
僕は正直にサクラに症状を打ち明けた
「それって……ちょっとサイ!こっち来て!!」
グイっ__
「いたたた、サクラ痛いよ!」
思い切りサクラに手を引っ張られて、僕は木の葉病院の外に連れ出されてしまう__