長編
□第8話 演習場にて
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カカシさんに励まされたのもあって、私はもう少しだけやってみたいとお願いしてみた
「んーー、でもねさこちゃん。残念なんだけど、実はこれから任務なのよ」
「え、そうだったんですか?!ごめんなさい、私ったら自分の事ばかり考えてしまって……」
「いやいや、そんな気にする事じゃないよ。で、そろそろここにサイが来るから」
あ、そうか。カカシさんがいない間はサイさんが一緒にいてくれるんだった
なんか寂しい
……って、何考えてるんだろ私
「お疲れ様です、さこさん、カカシさん」
「お疲れさん」
「こんにちは、サイさん」
私には気配とか一切感じられなかったけど、カカシさんは気付いていたみたい
一人関心していると、カカシさんが私の方に歩いてくる
ポンッ__
私の頭に手を乗せてポンポンする
「じゃあね、さこちゃん。今日の任務はそんなにかからないはずだけど、なるべく早く終わらせれるようにするから。サイ、後は頼んだよ〜」
「はい、任せて下さい。」
「カカシさん、気をつけてくださいね」
「ん、ありがとさこちゃん。いってくるよ」
そうしてカカシさんはあっという間に消えていった
「……カカシさんと、もう打ち解けてしまったみたいですね」
「え、いえ、そんな打ち解けてなんかないですよ」
「ずいぶん、仲が良さそうにみえました」
そ、そうかなぁ
普通だったと思うけど……
「………さこさんて、僕より年上ですよね?」
「え?うん、そうだけど……」
「じゃあ、僕には敬語使わないで下さい。」
そんな、急に言われても…
「……カカシさんとは、あんなに打ち解けてた」
そうつぶやくサイは拗ねている様に見えて、なんだかかわいい
「ふふ、分かった」
そう答えると、サイは嬉しそうに微笑んだ
そっか、サイ
今までは繋がりとかそういうの失くして生きてきたんだよね
「じゃあ、サイも私に敬語なしね?それから私の事はさこって呼び捨てにする事。それが条件!」
一瞬ポカンとしてこちらを見るサイ
「はは、分かりました。じゃあこれからはさこと呼ばせていただきます」
「改めて。よろしくね、サイ!」
「こちらこそ、よろしく、さこ」