長編

□第7話 始動
1ページ/8ページ


__チュンチュン……

  「ん、もう、朝かぁ」


薄目を開けて、窓の方を見てみると、朝日がカーテンの隙間から入り込んでいる

まだちゃんと覚醒していない体で、ゆっくりベッドから起き上がる


カーテンを開くと、昨日カカシさんと歩いた木の葉の里


昨日、疲れきってそのまま寝ちゃったんだった


「ひどい顔、ふふふっ」


鏡に映っていたのは、何とも言い難いグシャグシャの髪の毛に寝起きの私の顔


時計を見ると、時間は7時過ぎたところ

カカシさんは朝迎えに来るって言ってたっけ


「とりあえず、お風呂に入ろう」



そして私は浴室に向かう__


軽くシャワーを浴びた私はタオルを巻き付け、寝室に向かう

綱手様から用意して頂いたクローゼットを開けてみると、下着とか、服が何着かかけてあった


本当に感謝しっぱなしだな


ちょうど良さそうなサイズの服ばかりだし


悩む間もなく、早速着替える




コンコン__



カカシさんかな?




「はーい、今開けます」


カチャ__


「おはよう、さこちゃん」


「おはようございます、カカシさん。」


「早起きだねぇ。朝ご飯、食べた?」


忘れてた、ご飯食べてない


「あ、実は……」


「そうかなと思って、これ」


そう言って、カカシさんはおにぎりとかおかずを包んだものを私に差し出す


もはや絶句するしかない

トップクラスの忍で、里思いで優しくて

その上料理もできるとあっては女の子がほっとかないだろうね

「カカシさんて、何でもできちゃうんですね」


「何でもっていう訳じゃないよ。俺、こう見えて料理好きなんだよね。まだ少し時間あるから、朝ご飯一緒にどうかなって思って作ったんだ」


ポリポリと頬をかく仕草をして私の反応を伺っているみたい

「あ、じゃぁどうぞ、良ければ上がって下さい。すぐお茶入れて準備します!」


「じゃ、お言葉に甘えて。お邪魔しまーす」


靴を丁寧に揃えてカカシさんが部屋に上がってきた


うぅ、なんか緊張する__
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ