長編
□第7話 始動
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__チュンチュン……
「ん、もう、朝かぁ」
薄目を開けて、窓の方を見てみると、朝日がカーテンの隙間から入り込んでいる
まだちゃんと覚醒していない体で、ゆっくりベッドから起き上がる
カーテンを開くと、昨日カカシさんと歩いた木の葉の里
昨日、疲れきってそのまま寝ちゃったんだった
「ひどい顔、ふふふっ」
鏡に映っていたのは、何とも言い難いグシャグシャの髪の毛に寝起きの私の顔
時計を見ると、時間は7時過ぎたところ
カカシさんは朝迎えに来るって言ってたっけ
「とりあえず、お風呂に入ろう」
そして私は浴室に向かう__
軽くシャワーを浴びた私はタオルを巻き付け、寝室に向かう
綱手様から用意して頂いたクローゼットを開けてみると、下着とか、服が何着かかけてあった
本当に感謝しっぱなしだな
ちょうど良さそうなサイズの服ばかりだし
悩む間もなく、早速着替える
コンコン__
カカシさんかな?
「はーい、今開けます」
カチャ__
「おはよう、さこちゃん」
「おはようございます、カカシさん。」
「早起きだねぇ。朝ご飯、食べた?」
忘れてた、ご飯食べてない
「あ、実は……」
「そうかなと思って、これ」
そう言って、カカシさんはおにぎりとかおかずを包んだものを私に差し出す
もはや絶句するしかない
トップクラスの忍で、里思いで優しくて
その上料理もできるとあっては女の子がほっとかないだろうね
「カカシさんて、何でもできちゃうんですね」
「何でもっていう訳じゃないよ。俺、こう見えて料理好きなんだよね。まだ少し時間あるから、朝ご飯一緒にどうかなって思って作ったんだ」
ポリポリと頬をかく仕草をして私の反応を伺っているみたい
「あ、じゃぁどうぞ、良ければ上がって下さい。すぐお茶入れて準備します!」
「じゃ、お言葉に甘えて。お邪魔しまーす」
靴を丁寧に揃えてカカシさんが部屋に上がってきた
うぅ、なんか緊張する__