長編
□第2話 トリップ__主人公side
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__さこside__
いつもと同じ朝
いつもと同じ電車の車両
早起きして私は勤め先に向かう
毎日毎日同じ事の繰り返し
正直仕事も私生活もうまくいっていない
つまらない毎日
唯一私の楽しみといえば
漫画のNARUTOを読む事
周りには25歳にもなって…なんて言われるけど、私にとってNARUTOが救いなのだ
今日も仕事を終え、家に帰ってきた
着替えて、ベッドに横たわる
「毎日毎日同じ事ばかりでつまらない。私もNARUTOの世界で暮らしたい。でも、どんなに願ってもNARUTOの世界に行けるわけないんだよね、だって漫画の世界なんだもん」
そういえば、友達が言ってた
「明晰夢……たしか、夢の中で自分が思った通りになるっていう夢。実際にNARUTOの世界には行けなくても、夢の中でなら何でもできるって事だよね」
試してみよう
そう思って私は、眠りにつく準備をした
NARUTOの事を考えながら寝るんだったっけ
何となく眠くなってきた……
もうダメ
ねむ……い
そこで意識を手放そうとした瞬間__
私の周りを何か温かいものがつつむような感覚に囚われる
気付くと手足に何か冷たい鎖の様なものが巻き付いている
「え、なにこれ。なんで??」
__オマエノユメ カナエテヤロウ
今の何?あ、そうか、これ明晰夢ってやつかな
じゃぁここでは何でも私の思い通りだよね
「じゃあ、早速だけど私を漫画のNARUTOの世界に連れていってください」
__ワカッタ ダガ フタツジョウケンガアル
ヒトツ オマエノナカノナルトノチシキヲ スコシ ケサセテモラウ
オマエノチシキガセカイニエイキョウヲアタエテシマウカラダ
フタツ ニドトコノセカイニハモドレナイ
「分かりました。でも、木の葉の里にしてくださいね?」
__デハ ケイヤクセイリツダ
コレヨリオマエヲ イセカイニトバス
何となくリアルなやりとりに関心してしまう
そして私はまた眠気に襲われ、目を閉じた