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□この恋、何色。
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学校に近づくたびにいろんな人から驚かれた。

みんな私をなんだと……


教室に入ったら笠松の席の隣に黒い影が……

「またか」

『まただね』

影の正体は同じクラスの森山で、多分いや、絶対また女の子にフラれたんだろう。


今度はどんな寒い言葉を使ったんだまったく……


『もーりやま』

「名前……と笠松……お前らついに付き合ったのか……俺だけさみしく独り身か……」

「ちげぇよ馬鹿!!朝たまたま一緒になったから学校来ただけだ!!」

『ちょっ、笠松そんな全力で否定しなくても良いじゃん……てかまたフラれたの?』

「あぁ。バスケばっかりでつまらないんだと」


へぇ……それでバスケとったんだ。

森山にしてはまともじゃん。


『それは女が悪いでしょ。森山はレギュラーだよ?バスケが大切じゃない訳がないじゃん。それ知ってて付き合ったんでしょ?ソイツ、どこのクラス?』

「いや、名前、そこまでしなくて良いよ。」

『だって森山を馬鹿にされるのは良いけど森山のバスケを馬鹿にするのは許せない』

「えっ、俺は馬鹿にされても良いのか?」

『私、好きだよ』

「「はっ!?」」

『森山のバスケ』

「あっ……あぁ(そっちか)」

『だから次はバスケが分かる良い女見つけなよ!!頑張れ、由孝!!これあげる!!』


そう言って苗字は森山の頭をグシャグシャと撫で、お気に入りの飴を置いて自分の席に戻って行った。


「森山、」

「言うな笠松」

「(顔、赤いぞ)」

「(これは完璧にやられた……あの不意打ちはイカン)」



この恋、何色。



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